若者の終活事情
2025-07-01 12:45:08

若い世代が終活に取り組む意義と新たな手法「ラストレター」

若い世代が終活に取り組む意義



日本では古来より、終活という概念が存在していましたが、最近では特に若者世代に広がりを見せています。2025年6月30日に放送されたNHK「クローズアップ現代」では、若者たちがなぜ「ラストレター」と呼ばれる言葉を残す行為に関心を持つのかが紹介されました。特に注目されたのが、LINEを活用してラストレターを預けるサービス「ことばの保険 tayorie」です。

終活が若者に広がる理由



1. 突然の別れを実感した世代


災害や感染症の影響により、若者たちは「いつか」ではなく「もし明日だったら」という、現実的な危機感を共有するようになりました。しかし、それは具体的な死の不安としてではなく、漠然とした恐れとして心に留まっています。これは心理的な重荷を軽減しつつも、未来への不安をもたらす要因ともなっています。

2. デジタル資産と家族の負担


デジタル社会の進展に伴い、SNSやクラウドに散らばる個人情報が増加し、家族がそれらを把握することが難しくなっています。「たどり着けない情報」が多く、これが終活を進める動機になっています。利用者は、サブスクリプション契約やデジタル通貨の情報を整理することで、家族への負担を軽減しようとしています。

3. 普遍的な価値観とテクノロジーの融合


古来より日本には「辞世の句」の文化があります。この言葉を、現代テクノロジーが形を変え、「ラストレター」へと進化させています。大切な人へのメッセージを残したいという気持ちが、テクノロジーと融合し、新たな形で広がりつつあるのです。

ことばの保険 tayorieの機能


「tayorie」は、大切な人へのメッセージを未来に伝えるためのWEBサービスです。2024年11月にローンチされ、ユーザーが生前に登録したメッセージが、エンディング判定をトリガーとして指定の相手に自動的に送信されます。相手ごとに異なるメッセージを残すことができ、全てLINE上で完結します。登録・利用は無料で、特に20〜30代の女性から高い支持を受けています。

このサービスは、高齢者だけでなく若年層にもエンディングを考えるきっかけを提供し、「言葉を残す」という行為が、書き手の人生をも豊かにすることを目的としています。

NHK放送での実例


番組内では、実際にtayorieを利用して疎遠な姉に想いを託した30代の女性が紹介されました。彼女の思いは、長期間の距離を埋める一助となり、番組のテーマである「言葉がもたらす豊かさ」を具体的に体現していました。

終活を越えた「大切な人を想う行為」


提供者である直林実咲氏は、「伝えたいことは生きているうちに」と強調していますが、それでもラストレターには特別な意味があります。普段の生活の中で伝えきれない思いや、もしもの時に残したいメッセージは、より深い意義を持つと考えられています。「tayorie」は、死という重いテーマではなく、残された人たちが前を向けるように、大切な人へ想いを届ける手助けをすることを目指しています。

体験型ワークショップのお知らせ


この放送を受けて、tayorieは“ラストレター”を体験できるワークショップを開催します。「大切な人を想う」ことや「今をどう生きるか」に向き合う温かな時間を提供し、参加者同士の交流を促進します。

イベント概要


  • - イベント名:心と向き合う体験型ワークショップ「最後の日が教えてくれる、たいせつなことに気づく時間」
  • - 日時:2025年7月26日(土)13:30〜15:00
  • - 会場:中野区役所 1F シェアノマ(東京都中野区中野4-8-1)
  • - 主催:株式会社tayori

多くの人にとって、大切な何かを考えるきっかけになることを期待しています。詳細は公式ページよりご確認ください。


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会社情報

会社名
株式会社tayori
住所
東京都中野区新井2-7-12エントピア中野21号
電話番号
080-4095-4741

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