愛媛県によるAIを活用した移住相談の新たな取り組み
愛媛県が移住促進のために導入したAIチャットボット「エーアイ移住コンシェルジュ」は、24時間365日、いつでも移住に関する相談に応じてくれる新しいサービスです。この取り組みは、株式会社miiboによるもので、同社が開発したノーコード会話型AI構築サービスを利用しています。実際に移住相談に携わる越智慶考氏と、開発を担った面白法人カヤックの三桃みえこ氏と話し合った内容をご紹介します。
背景と目的
越智氏が説明するには、愛媛県は昨今9年連続で移住者数が増加しており、令和5年度には7,254人という数字に達しています。しかし、相談の多くは窓口の時間外に集中しており、約半数のユーザーが窓口にアクセスすることができない状況です。このため、AIを活用した相談窓口の必要性が高まったといいます。
AIチャットボットの特徴
「エーアイ移住コンシェルジュ」は、愛媛県の公式キャラクター「みきゃん」を取り入れることで、親しみやすさを追求しました。また、RAG(Retrieval-Augmented Generation)機能を用いて公式サイトや観光情報を活用し、ユーザーに高精度の回答を提供します。これにより、情報提供が正確かつ迅速に行われるようになりました。
スピーディな開発
三桃氏は、miiboのノーコード機能を活用したことが開発期間の短縮につながったと強調します。エンジニア不在でも直感的に操作でき、開発のスピード感が重要な要素であったと述べています。
導入の成果
このAIチャットボットの導入によって、従来の相談窓口が対応できない時間帯でも相談が可能になりました。これにより、若年層からの相談機会が増え、職員の業務効率化にも寄与しています。越智氏は「実際のコンシェルジュが困った際に、このAIを利用することで業務効率が向上しています」と語ります。
今後の展開
愛媛県は、引き続きAIを活用した取り組みを強化し、移住促進に向けたさらなるイノベーションを目指しています。UIの改善によってブランドイメージを強化し、新たな相談ニーズに対応していく意向です。この取り組みは他の自治体でも参考にされることでしょう。
インタビューの意義
このインタビューを通じて、自治体における移住促進のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実践例としての重要性が浮き彫りになりました。また、ノーコードツールを使った効率的なAI開発の手法が新たな可能性を提示しています。官民連携による地域課題解決が期待されています。
詳しいインタビュー内容は、
miibo公式サイトにて公開しています。