ボードゲームで雇用促進
2022-04-01 10:00:49

ボードゲームで障害者雇用の壁を超える新たな試みとは

ボードゲームで障害者雇用の壁を超える新たな試み



日本には936.6万人の障害者がいますが、そのうち59万人が障害者雇用促進法に従って職を得ている状況です。しかし、法定雇用率を満たしていない企業が57.7%に上る現実は、依然として雇用の課題を浮き彫りにしています。特に最近は、新型コロナウイルスの影響で職を失う人も少なくなく、障害者雇用への取り組みが急務となっています。

その中でも、株式会社MIRISEが展開するボードゲーム関連事業は、障害者雇用の新たな可能性を示唆しています。同社では、約114名の社員のうち88名が障害者で、その80%が精神障害を抱えている状況です。この環境を活かし、社員たちは「ボードゲームを仕事にしたい」というアイデアを持ち寄りました。ボードゲームは単なる遊びではなく、日常のインテリアとしても機能する商品であり、社内外のコミュニケーションを促進する要素を秘めています。

新たな事業が立ち上がると、それに伴って社員たちは必要なスキルを身に付け始めました。ボードゲームの研究を通じ、障害の有無を問わない職場内での交流が活発化し、同じビル内の他企業の社員とも実際にボードゲームを通じて交流する場が設けられました。こうした取り組みは、従業員の出勤率を8割以上に押し上げ、「働きやすい環境」との評価を得る結果となっています。さらに、他企業からの視察や障害者雇用に関する相談も多く寄せられるようになり、同社のモデルが注目されています。

このような取り組みの背後には、代表の小島拓也氏が持つ特別な思いがあります。彼は過去にうつ状態や就労困難を経験したことがあり、その苦しみを理解する立場から「働きたくても働けない人に働ける環境を」という理念を掲げています。彼は、日々障害者が安心して働ける環境を整えることを目指し、ボードゲームを通じた交流の場を提供する意義を強調します。

今後も、株式会社MIRISEはボードゲームを通して社員間の相互理解を深め、障害を問わず孤独にならない社会を築くための活動を続けていく所存です。また、彼らが参加する「April Dream」は、4月1日に企業が具体的な夢を発信するプロジェクトであり、同社もこの機会を通じて、障害者雇用の課題解決へ向けた意欲を示しています。これからも、ボードゲームを通じて新しいつながりを創出し、社会全体の意識を変えていく挑戦を続けるでしょう。

会社情報

会社名
株式会社MIRISE
住所
京都府京都市下京区四条堀川町286エクセレントビル
電話番号

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