2025年版 doda調査：ビジネスパーソンの昇給事情に迫る

ビジネスパーソンの昇給事情を探る

転職サービス「doda」を運営するパーソルキャリア株式会社が実施した、2025年の基本給昇給に関する調査結果が発表されました。本調査は、22歳から59歳のビジネスパーソン約5,000人を対象に行われ、昇給に関する貴重なデータを提供しています。以下にその概要を詳しく紹介します。

昇給の定義と調査結果

昇給とは、社員の年齢や勤続年数、能力、成績に応じて基本給が増加することを指します。調査によると、基本給が「上がった」と回答したのは全体の48.9％、昇給額の平均は14,701円です。理由としては、「年定期昇給」が最も多く、次いで「ベースアップ」となっています。

年代別昇給額

年代別のデータを見てみると、20代の昇給額が15,274円で最も高く、続いて30代は14,650円、40代が14,778円、50代は14,354円となり、30代以降の差は小さいことが分かります。また、男女別で見ると、男性の昇給額は15,020円、女性は14,035円となり、男性の方が高い結果となりました。

企業規模と昇給額

企業規模による昇給の傾向も注目されます。1～99人規模の企業では11,935円、100～999人では13,870円、1,000人以上では16,898円と、企業規模が大きくなるほど昇給額も増える傾向にあります。

勤続年数と昇給額

勤続年数については、1年未満での昇給額が10,995円である一方、1～5年未満では15,409円が示されています。その後、5～10年未満は14,776円、10年以上では14,406円となり、最も高いのは1～5年未満の勤続者という結果になりました。

昇給理由の詳細

基本給が上がった理由として最も多かったのは「年定期昇給（61.6％）」であり、次いで「ベースアップ（48.4％）」が続きます。これに対して、昇進や個人の評価による昇給（考課昇給）は18.1％、資格取得を理由とするのは4.8％となっています。

この結果からは、労働市場における売り手市場が影響を与え、企業が人材確保に向けて昇給を前向きに進めている姿勢が見て取れます。また、昇給が社員の仕事のモチベーション向上や会社への愛着を深める要素としても重要視されています。

求められるキャリアオーナーシップ

昇給を実現するためには、自身の強みを理解し、自発的にキャリアを構築する「キャリアオーナーシップ」が求められます。定期的なスキルの見直しやキャリアの棚卸しも大切です。今後の進化する労働市場において、個々の努力が昇給に繋がることとなるでしょう。

まとめ

2025年版の昇給に関する調査からは、ビジネスパーソンの昇給が大きな注目を集めていることが明らかとなりました。基本給が上がった人の割合や、年代、企業規模による昇給額の違いを踏まえると、今後の労働市場でのキャリア形成には、自身の成長と適切な評価が欠かせません。より良い職場環境とキャリア形成のためには、昇給が果たす役割を見逃さないようにしましょう。