岐阜の若者流出を食い止める新しい地域モデル『ぐりんく』
岐阜県では、高校卒業生の約32%が、大学卒業生に至っては約60%が県外に就職しています。この現実は地域にとって大きな問題であり、地域の経済や将来に深刻な影響を及ぼしています。そんな社会課題に立ち向かうべく、岐阜市に本拠を置く株式会社サンウエスパが発表したのが、新たな地域循環型プロジェクト「ぐりんく(GLink)」です。
ぐりんくの目指すもの
「ぐりんく」という名前には、環境(Green)、岐阜(Gifu)、元気(Genki)、そしてリンク(Link)という意味が込められています。このプロジェクトは、地域内での資源の再生と教育の支援を同時に行い、企業と学校、地域全体を結びつけることを目的としています。具体的には、企業から排出されるダンボールを活用し、その収益で地元の学校を支援する仕組みとなっています。
資源循環を通じた教育支援
企業が回収したダンボールの量に応じてポイントを付与し、1kgあたり1ポイントとして、地元中学校にスポーツ用品や書籍などの備品を寄贈します。また、企業見学や講話などのキャリア教育も行い、生徒たちが地元の企業や職業を知る機会を提供するのです。これにより、若者たちが県内での就職やキャリア形成に興味を持ち、さらには地域に貢献する意識を育む狙いがあります。
企業の負担ゼロで地域貢献
このプロジェクトの特長は、参加企業が自社から排出されるダンボールを利用して寄付を行うため、実質的な負担がないことです。企業への負担を最小限に抑えつつ、地域貢献やSDGsの達成に貢献できるのは、大きな魅力となっています。寄付の際に発行される「ぐりんく新聞」では、企業の仕事内容や产品、働いている人々を子どもたちに直接伝えることも可能となります。
スタートアップからの支持
すでに岐阜市や各務原市、関市、山県市の中学校において「ぐりんく」が導入され、好評を博しています。例えば、常盤工業株式会社は蘇原中学校にサッカーボールやバレーボールを寄贈し、寄付した企業の紹介を含む新聞を全校生徒に配信しました。このように、地元の企業の認知度向上にもつながり、地域の活性化に寄与しています。
今後の展望
「ぐりんく」が描く未来は、子どもたちが地元企業の魅力を理解し、岐阜での就業を選択することで地域を元気にすることです。今後は、岐阜県内の企業や学校のさらなる拡充や、自治体との連携を強化していく方針です。また、地元の森林への寄付など、環境にも配慮した取り組みも視野に入れています。再生資源を活用した教育支援や人材育成、企業支援の仕組みが、岐阜をさらに活気づけるでしょう。
お問い合わせ
企業名: 株式会社サンウエスパ
住所: 岐阜県岐阜市岩田西3丁目429番
電話番号: 058-241-8077
メール:
[email protected]
「ぐりんく」は、ただのプロジェクトではなく、地域を愛し、未来を見据えた新しい形の地域貢献の形です。岐阜県が抱える課題解決の一翼を担い、若者を地域に引き留め、未来を明るく照らす存在となることが期待されます。