新たな挑戦、紹興黄酒の未来
2023年7月9日から11日、東京で開催された日本国際食品飲料展(JFEX)で、紹興の名だたる黄酒企業である古越龍山が他のブランドと共に出展し、多くの関心を集めました。この展示会は、紹興酒が海を越えて再評価される重要なステップとなりました。
展覧会では、古越龍山が会稽山や塔牌、女儿红など、全10以上の黄酒ブランドを一同に披露したことで、国内外からの商業客や消費者を惹きつけ、大きな賑わいを見せました。来場者はその場で注文を行うほど熱心に興味を示し、中国の伝統的な黄酒文化の魅力がしっかりと伝わったと言えるでしょう。
このイベントのテーマである「紹興酒の故郷」は、古風で見応えのある展示スタイルで香り高い醸造所の雰囲気を再現しました。原材料の調達から醸造、保存、さらには食卓に至るまでの全プロセスが展示され、観客は黄酒作りの職人精神や文化的深みを深く感じ取ることができました。
日本市場は紹興黄酒にとって重要な海外市場の一つであり、古越龍山をはじめとする企業にとって主な輸出先でもあります。日本の清酒と黄酒が使用する原料や製法に類似性があり、このことが日本の消費者に広く受け入れられる要因となっています。また、紹興黄酒は価格の面でも優位性を持ち、特に居酒屋の市場にも進出。例えば「東方マティーニ」は、日本の若者の間で人気が高まっています。
2023年、中華人民共和国から中国黄酒が日本に輸出される量は全体の35%を占めました。これは、紹興黄酒の文化を広める新しいチャンスを形成し、企業の「海を渡る」戦略をさらに推進するものです。
最近、古越龍山は伝統的な商品のみならず、黄酒ミルクティーやコーヒー黄酒、さらには黄酒アイスバーなど、新たな派生商品を開発して若者層をターゲットにしています。これらの新製品は海外の若者の間で人気を博し、昨年の展覧会ではコーヒー黄酒が2700 箱もの受注を記録しました。
加えて、企業は「文化の海外進出」も進め、海外で試飲のイベントを行い、地元の食文化と黄酒文化との差異を埋めています。古越龍山はフランス・パリに初の試飲館を開設し、東京でも黄酒をテーマにしたポップアップストアを展開し、文化普及に多角的に取り組んでいます。また、会稽山は東京に「黄酒道場」を設立し、次世代の日本の清酒醸造家たちとの交流を図っています。
在宅で考えることができるのは、紹興黄酒企業が「海外進出」を加速させていることです。商品展示、文化普及、ブランドプロモーションといった多様な手法で国際的な影響力を増しています。今年は東京・新宿や大阪・道頓堀での広告展開により、ブランドの国際的な認知度を高めています。
2024年には、古越龍山が「只此青玉2024」というテーマでマーケティングを開始し、世界の100以上の都市で1000回以上のプロモーションを計画しています。この取り組みが成功を収めれば、さらに多くの人々が黄酒の魅力を認識することになるでしょう。紹興黄酒は中国伝統酒類の国際化を象徴する存在として成長しており、今後の展開が期待されます。
黄酒の海外進出は、時間がかかるプロセスではありますが、その間に味わいと文化を熟成させ、中国の黄酒が持つ独自の文化的価値が長い時間をかけて世界に広がることが重要です。これからも紹興黄酒の国際化を見守り、発展を期待したいと思います。