WiseVineと財ラボが自治体財政のDXに取り組む
株式会社WiseVine(愛媛県松山市所在)は、一般社団法人新しい自治体財政を考える研究会(東京都港区所在、以下「財ラボ」)と連携し、自治体に特化した予算編成・経営管理システム「WiseVine Build & Scrap」のデモ環境を公開しました。この取り組みは、持続可能な自治体運営の実現を目指しており、特に最近の厳しい財政状況を鑑みると、こうした新しい試みが求められています。
背景:厳しい財政環境での挑戦
近年、物価の高騰や少子高齢化による社会保障費の増大により、多くの自治体が財政面での困難に直面しています。効果的な財源の活用が急務となり、透明性を保ちつつ健全な財政運営を行う必要があります。そんな中で設立された財ラボは、わずか2年半で670名を超える会員を抱えるコミュニティとして急成長を遂げており、自治体職員を中心とした専門家の知見が集まっています。
最近の調査によると、全国の自治体において最も大きな課題は「既存事業の見直しが進まないこと」であり、その解決が急務とされています。これに応えるべく、WiseVineは独自のBuild & Scrapを開発し、既に愛媛県や内閣官房でも採用されています。
連携目的と新システムの特徴
本連携の目的は、財ラボが提供する専門知識とWiseVineが持つ先端IT技術を統合し、自治体の予算編成プロセスを効率化することです。具体的には、財政課の業務負荷を軽減する機能を開始し、最新のAI技術を活用して、財政状況を正確に評価しつつ予算編成を進める仕組みの構築を目指しています。
このたびのデモ環境では、ダミーデータを使用して実際の業務を模擬的に体験できます。全財ラボ会員には2025年2月17日以降にデモアカウントが順次提供される予定です。また、非会員の自治体は無料登録することで、Build & Scrapを利用できる側面も魅力です。
提供される新機能
本システムでは、さまざまな機能を提供し、特に分析、差分比較、クロス集計、政策体系のフォーマットが特徴です。例えば、分析機能では事業費の推移や予算額の構成を視覚化し直感的な判断を可能にします。差分比較機能により変更点を素早く把握し、意思決定の加速を図ります。
さらに、クロス集計機能ではデータを瞬時に出力し、政策体系機能では全体像をツリー図で可視化することで、業務の効率化と透明性を両立させることを狙っています。
未来への展望
WiseVineと財ラボの共同開発による“Build & Scrap”は、自治体の財政業務を革新し、効率化を実現します。自治体の皆様のリアルデータを活用した無償版の申込受付も始まります。さらに、財ラボ会員への知識の提供や交流イベントも引き続き行っており、自治体運営をさらに強化していく計画です。今後もこの取り組みから、持続可能な自治体運営が進むことを期待しましょう。
会社情報
- 所在地:愛媛県松山市湊町4丁目11-4 A-ONEビル3F
- 代表取締役社長:吉本翔生
- 設立:2018年3月1日
- 詳細:
WiseVine公式HP
- 所在地:東京都港区南青山2丁目2番15号ウィン青山942
- 代表理事:定野司
- 設立:2022年8月5日
- 詳細:
財ラボ公式HP