成長著しいスタートアップ資金調達ランキング発表
フォースタートアップス株式会社が2025年3月に発表したスタートアップ資金調達金額ランキングが注目を集めています。ランキングのトップに立ったのは製造業向けAIデータプラットフォームを提供する
キャディ。同社はシリーズCエクステンションラウンドで総額91億円の資金を調達しました。累計でのエクイティ調達金額は257億3,000万円にのぼります。
キャディのビジョンと特徴
キャディは、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」という明確なミッションを掲げ、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。具体的には、製造業のサプライチェーンやエンジニアリングチェーンに散らばるデータを解析・構造化し、生産活動の効率化を図っています。このアプローチにより、日本国内にとどまらず、海外市場においても急速な成長を遂げています。
キャディはアメリカやベトナム、タイにも進出しており、T2D3(トラフィック、トリペイ、デモグラフィックの3要素で成長を加速する戦略)を超える業績を収めています。今後は、さらに製造業向けAI技術の開発や機能の拡充を行い、2030年までに年次経常収益(ARR)1,000億円規模のグローバルプラットフォームの構築を目指すとしています。
資金調達ランキングの2位、アキュリスファーマ
ランキング2位に位置するのは、神経・精神疾患領域の新薬開発を行う
アキュリスファーマです。シリーズCラウンドで35億円を調達し、これにより累計資金調達額は140億円を突破しました。この資金を用いて、ジアゼパム点鼻液やヒスタミンH3受容体拮抗薬の日本国内における薬事申請及び商業化準備を加速させる方針です。
アキュリスファーマは、日本特有のドラッグ・ラグやドラッグ・ロスの問題への対策を意識した新薬の導入を進めています。これにより、日本の医療現場における選択肢を増やし、新たな治療手段の提供を目指しています。
3位のブルーモ証券
続いて3位には米国株資産運用アプリ「
Bloomo」を運営する
ブルーモ証券がランクインしました。シリーズAラウンドで20億円を調達し、累計調達額は28億5,000万円になりました。「Bloomo」は、ユーザーが簡単にポートフォリオ投資を行えるサービスとして評価されており、特に初心者でも使いやすいと評判です。
このアプリは、専門家や他のユーザーのポートフォリオをワンタップでコピーできる機能に加えて、自動積立投資やリバランス機能を搭載しています。すでに2024年5月に一般公開され、国内証券会社での評価(4.7)は高く、多くの利用者から支持を受けています。
ブルーモ証券は、調達した資金を活用して取扱商品を拡充し、マーケティング活動にも力を入れています。
今後の展望
フォースタートアップスは、今後もこれらのスタートアップが成長するサポートをしながら、スタートアップエコシステムの活性化を図っていくと述べています。報告によると、今回の調査では25,000を超える企業を対象に、登記簿情報やプレスリリースを元にしたものであり、データの正確性についても一定の配慮がなされています。
これからも、日本におけるスタートアップの動向が益々楽しみであり、各企業の成長が期待されます。成長産業に興味のある方は、フォースタートアップスの提供する「STARTUP DB」を通じて、最新情報をチェックしてみてください。