アステックス、データセンター向け液冷試験装置の開発を加速
株式会社アステックス(本社:東京都新宿区)は、株式会社NTTデータおよび日比谷総合設備と協力し、新しいデータセンターの検証施設「Data Center Trial Field」に参加しています。この施設は、2024年11月の開設を予定しており、データセンターでの液体冷却技術利用を促進するために設計されています。
参画の背景
アステックスは、2013年から独自に開発した負荷試験装置を使用し、300を超える新しいデータセンターで性能検証を実施してきました。クラウドサービスや生成AIの進展に伴い、高性能データセンターの需要が急増しています。しかし、これに伴い、発熱量や電力消費の問題も深刻化。一層の効率的かつ効果的な冷却技術と省エネルギー技術が求められています。アステックスはこの共同事業に参加することで、液冷化システムの負荷試験装置を開発し、その性能検証に寄与することを目的としています。
新設データセンターにおける性能検証試験とは
データセンターの設計段階で行われる「性能検証試験」では、実際の運用を想定した包括的なシステムとして、機器や設備が正常に機能するかどうかの確認が求められます。この過程で行われるのが「総合連動試験(IST)」です。この試験では、運用上で想定されるさまざまな事象を再現し、システム全体がどのように作動するかを検証します。
Data Center Trial Fieldについて
「Data Center Trial Field」は、NTTデータと日比谷総合設備が共同で整備する施設で、データセンターのオープンイノベーションやコラボレーションを促進する役割を果たします。冷却装置の特性や限界性能を実機で把握できる環境を提供し、サーバー冷却設備の検証を容易にします。
ダイレクト・リキッド・クーリング(DLC)は、多くのデータセンターで採用されている冷却手法の一つであり、CPUやGPUに直接冷水を供給することで高効率な冷却を実現します。この技術の特性や性能を把握することで、より効果的なデータセンター運営が可能になります。
参画の意義と目標
アステックスはこの事業に参加することで、高性能データセンター向けの専用試験環境を整備し、年間36件のデータセンターで総合連動試験(IST)を行うことを目指しています。この新たな試験環境は、高性能データセンターによる効率的な運営を実現し、業界全体の技術向上に寄与するでしょう。
株式会社アステックスについて
会社名:株式会社アステックス
所在地:東京都新宿区住吉町1-19 サトクラ曙橋ビル7F
設立:2008年10月1日
資本金:3,600万円
代表者:桜井 克利
従業員数:34名(グループ総数)
ホームページ:
http://www.astecs.co.jp/
ニュースルーム:
https://astecs.newsrooms.net/
アステックスは、データセンターや発電設備の負荷試験を専門に行い、業界のニーズに応える革新を続けています。たゆまぬ技術革新で、今後の情報技術社会の基盤を支えていくでしょう。