未来の家具デザインを反映する『Unseen Objects / Overflow』
2026年のミラノデザインウィークにおいて、山梨県高岡市の伝統鋳造技術が詰まった家具コレクション『Unseen Objects / Overflow』が披露されます。このプロジェクトは、株式会社平和合金とデザインスタジオwe+のコラボレーションから生まれたもので、古くからの鋳物文化の新たな視点を提供します。
具体的には、2026年4月20日から26日まで、イタリア・ミラノの5VIEエリアにあるGalleria Rubinで実施され、日中の10:30から20:00までの長時間、多くの人々が訪れることが期待されます。このコレクションは、高岡の鋳物技術の持つ魅力を再発見し、未来のデザインへの提案を行う試みです。
鋳造技術の「見えない文化」を可視化
『Unseen Objects / Overflow』は、we+が新たに提案する『Unseen Objects』プロジェクトの第二弾となります。初回の展開として発表された花瓶コレクションを受けて、今回は鋳造工程で通常は除去される「バリ」に焦点を当てました。このバリは、鋳造過程の中で自然に形成される余剰部分であり、これを活かして家具のデザインに反映させています。こうした新しいアプローチを通じて、鋳造文化の新たな価値が示されるでしょう。
400年の歴史を持つ高岡鋳物
富山県高岡市は、江戸時代から続く伝統的な銅器鋳造の中心地として知られています。この地で平和合金が設立されてから116年近い年月が経ち、その間に蓄積された技術力は国際的にも評価されています。平和合金は、ブロンズ像や宗教美術品、さらには現代アート作品に至るまで、多岐にわたる鋳造を手掛け、高い技術力を誇ります。
特に、銅器鋳造の技術は世代を超えて受け継がれており、現在も多くの職人がその技術を守り続けています。
Contemporary Designの地平
we+は、デザインの新たな視点を提示するスタジオであり、林登志也と安藤北斗が2013年に設立しました。彼らは、現代社会において見落とされがちな価値に目を向け、多様性を大切にしたデザインを追求しています。今回のコレクションにおいては、鋳造技術の根本を見直し、新たな表現を生み出す努力がなされています。
ユニークな家具体験を提供
『Unseen Objects / Overflow』では、バリを活用した家具がシェルフやローテーブルとして展開されます。これにより、日常的なアイテムの中に鋳造技術の本質が宿り、新たな価値を生み出しています。デザインは美しさだけでなく、製造プロセスと素材の生命力をも含んでおり、家具は見る者に対して鋳造文化の深淵を感じさせることでしょう。
このプロジェクトが示すのは、伝統を守りつつも新しい価値を追求する姿勢です。高岡鋳物が生み出す新しい家具コレクションは、デザイン界に新風を吹き込む存在となるに違いありません。高岡の鋳物文化とwe+の探求が交差するこのユニークな試みに、世界中のデザイン愛好者が期待を寄せています。
まとめ
ミラノデザインウィーク2026で発表される"Unseen Objects / Overflow"は、平和合金とwe+のコラボレーションによるものであり、鋳造文化の深層に迫る革新となるでしょう。伝統的な技術が新しい形で再構築され、未来のデザインへの示唆をもたらします。これを訪れることができる機会は、デザインの未来を感じる貴重な体験となることでしょう。