西鉄とShizen Connectが手を組み、VPP社会実装へ!
西日本鉄道株式会社(以下「西鉄」)と株式会社Shizen Connect(以下「Shizen Connect」)が、資本業務提携契約を締結しました。この提携は、両社の持つアセットや技術を最大限に活用し、エネルギー領域における事業連携を強化し、VPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)の社会実装を加速させることを目的としています。
背景には、政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」に向けた、再生可能エネルギー(以下「再エネ」)電源の更なる普及促進があります。しかし、太陽光や風力など、天候に左右される再エネ電源の導入には、需給バランスを保つための仕組みが必要不可欠です。そこで注目されているのが、VPPです。
VPPは、蓄電池やEVなどのエネルギー機器を、まるで一つの発電所のように遠隔で統合制御する仕組みです。電力が余っている時には蓄電し、不足している時には放電することで、電力の需給バランスを効率的に調整することができます。
提携の目的と具体的な取り組み
西鉄は、長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2035」において、新領域への挑戦を掲げており、エネルギー領域での事業創出を積極的に進めています。自然電力株式会社との合弁会社「西鉄自然電力合同会社」を通じて、太陽光発電所や系統用蓄電所の開発・運営を推進しています。
一方、Shizen Connectは、VPPプラットフォームを開発・運用するテクノロジー企業です。自社開発のエネルギー管理システム「Shizen Connect」を用いて、様々なメーカーの蓄電池やEVなどのエネルギー機器を制御し、AIを活用した電力市場価格や需要量の予測、最適な充放電計画策定などを提供しています。
今回の提携により、両社はこれまでの連携を更に深め、以下の取り組みを共同で推進していきます。
系統用蓄電池事業における連携拡大
再エネ併設型蓄電池の制御
商用EVの充放電制御
西鉄グループのアセットを活用したVPP構築
具体的には、西鉄自然電力合同会社が運営する蓄電所「バッテリーハブ宇美」において、Shizen Connectが充放電計画作成、市場取引、機器制御など、運用全体を担うなど、より緊密な連携を進めていきます。
再エネ普及と電力供給安定化への貢献
西鉄とShizen Connectの提携は、再エネの普及促進と電力供給の安定化に大きく貢献すると期待されています。両社の持つ強みを活かした連携により、VPPの社会実装が加速し、エネルギー業界の変革を牽引していくことが期待されます。