山形大学発ベンチャーの株式会社フラスクは、有機EL材料の中でも特に難しい分野である青色有機EL材料の開発において、自社保有の特許を活用し、459nmで発光するオリジナルの青色有機EL材料の開発に成功しました。
同社は、ディスプレイの省電力化、広色域化、長寿命化に貢献する高性能な有機EL材料の開発・製造・販売に取り組んでおり、今回の成果は、その取り組みの大きな一歩と言えるでしょう。
開発された青色有機EL材料は、自社特許である含ホウ素青色有機EL材料であり、多重共鳴効果を有する熱活性化遅延蛍光材料(MR-TADF)です。分子構造に環状骨格を持ち剛直性が高いため、長寿命が期待されます。
フラスクは、今後、パネルメーカーと協力し、本材料を用いたデバイス開発を支援するための施策を検討していく予定です。また、本材料の製品化を加速させるため、社外パートナーとの協業に向けた施策についても検討を進めていくとのことです。
フラスクは、大学発ベンチャーとして、有機EL及び有機半導体材料の最先端技術をカバーし、研究開発と材料供給、性能と品質の両面でお客様のご要望にお応えしています。東北発、日本発の有機EL材料ブランドとして、当分野での世界一を目指しています。
今回の成果は、ディスプレイ技術の進化に大きく貢献するだけでなく、日本の有機EL材料開発の技術力を世界に示すものとして期待されています。