島根大学での未来を描く特別授業「TOP TALK」
2025年12月3日、島根大学において、地域の未来を育てる産学連携プロジェクトの一環として、島根電工と学生ベンチャー企業のストラテジーAIが共同で特別授業「TOP TALK」を開催しました。この授業には約70名の学生が参加し、地元企業の経営者と現役学生起業家が「島根の可能性」について語り合う貴重な機会となりました。
特別授業の狙いと背景
島根電工株式会社は、地域の未来を担う人材の育成を重要な経営テーマとして位置づけ、学生ベンチャー支援にも力を入れています。今回のTOP TALKは、学生たちに「地方でも世界レベルの挑戦が可能である」ことを実感してもらうことを目的に企画されました。地域の若者たちが県外流出する現状に対抗するため、地元の企業経営者と学生起業家が「地方でのキャリア」や「起業のリアル」について真摯に対話しました。
当日の様子
特別授業が行われた島根大学の教養講義棟には、未来のキャリアを模索する学生たちが集まりました。登壇したのは、島根電工の代表取締役社長・野津廣一氏と、ストラテジーAIの社長・中尾香達氏です。
地元企業経営者と学生起業家の対談
中尾氏は、AI開発企業を経営しながら、厳しい環境を選ぶことが成長につながると語りました。「言い訳をするのではなく、自らの挑戦を受け入れることが重要」と力強く伝えました。これに触発され、野津氏は「失敗を恐れずに挑戦できる環境を整えるのが私たちの役目」と、学生たちに挑戦の重要性を強調しました。その様子は、学生たちの心に強く響いたようです。
地方で働く意義
野津氏は地方で働くことの価値について、「厳しい競争の中で人を大切にする文化が島根にある」と触れ、学生たちに安心感を与えました。「質問をすること自体が挑戦であり、一歩を踏み出すことが成長への第一歩」と教える姿勢から、学生たちへの支援が見て取れました。
一方中尾氏は「環境がすべて」であることを語り、自身の経験を元に「他人を気にせず、自分の責任で行動することが大切」と主張しました。
質疑応答で深まる議論
対談後の質疑応答セッションでは、学生から多くの質問が寄せられました。「地方で起業するメリット・デメリットは?」「組織の中でどのように自分のやりたいことを実現するのか?」といった具体的な質問に両者が丁寧に回答し、活発な議論が繰り広げられました。予定時間をオーバーしても続く盛り上がりは、学生たちが県外大手企業だけでなく、地域での挑戦を選択肢として考え始めていることを示しています。
今後の展望
島根電工は今後も島根大学や学生ベンチャーとの連携を強化し、インターンシップや共同プロジェクトを通じて地域課題を解決できる「イノベーション人材」の育成に貢献していきます。今回のTOP TALKは、その第一歩として位置づけられる素晴らしいイベントとなりました。
この特別授業は、島根電工とストラテジーAIの両者にとっても価値のある経験でした。地域を支える人材の育成と経済発展につながる働きかけが、今後さらに広がっていくことが期待されます。