ガザの子どもたちへ
2024-10-02 16:13:14

クラウドファンディングで実現!ガザの子どもたちに贈る絵本プロジェクトの全貌

クラウドファンディングで実現!ガザの子どもたちに贈る絵本プロジェクトの全貌



東京都八王子市に本拠を構える出版社『ゆぎ書房』が、パレスチナの絵本『もしぼくが鳥だったら:パレスチナとガザのものがたり』の翻訳出版を目指し、9月18日からクラウドファンディングを開始しました。このプロジェクトは、現地の情勢を受けて、より多くの人々にパレスチナの現実を知ってもらうことを目的としています。これがどのように始まり、どんな影響をもたらすことが期待されているのか、詳しく紹介します。

絵本の背景と重要性



『もしぼくが鳥だったら』は、アラブ首長国連邦のカリマート社から2009年に出版された作品で、パレスチナの人々の置かれた厳しい状況を少年の目を通して描いています。しかし、その内容は非常に率直であり、日本での受け入れには懸念がありました。

だが、2023年10月のハマスによる攻撃以降、ガザ地区の状況が著しく深刻化したため、今こそこの絵本が必要だと感じる人が増えています。出版を通じて、日本の子どもたちや大人たちに、パレスチナの現状を伝える重要な教材となるでしょう。

クラウドファンディングの成果



このプロジェクトは、CAMPFIREで資金を募っており、目標は150万円。開始からわずか1週間で100名以上の方々から支援が寄せられ、10日間で目標金額の3分の2を達成しました。この反響は、全国の人々がこの問題に関心を持ち、支援の手を差し伸べることができることを示しています。

特に注目すべきは、通常のリターンに加えて「社会的リターン」を設けている点です。出版後、購入者には日本語版の絵本に加え、部数限定でアラビア語原書を提供するなどの好評を得ています。また、IBBY Palestine(国際児童図書評議会パレスチナ支部)の協力を得て、「ガザの子ども図書館」をテーマとした展示パネルも制作し、全国での展開が予定されています。

社会的リターンの意義



プロジェクトの立案段階で、「現地の人たちへの支援は行わないのか?」という疑問がスタッフ間で交わされました。絵本の原書出版社であるカリマート社は、書籍の売上すべてをガザ地区での図書活動に寄付しているため、同じように何か多くの人々に貢献できる方法を模索しました。その結果、ガザ情報の発信と同書出版が新たな寄付の形になると認識しました。

「ガザの子ども図書館」展の開催



国際的な支援を受けて活動しているIBBY Palestineは、ガザの北部と南部に2つの子ども図書館を開設していました。しかし、イスラエルによる2014年の攻撃や、2023年の新たな攻撃によって、これらの図書館は崩壊してしまいました。展示では、これらの図書館がどのように運営され、子どもたちがどれほど楽しんでいたかを伝える情報や画像が公開される予定です。

絵本を通じて学び合う機会の提供



絵本という親しみやすい媒体が、パレスチナ問題について学ぶ一助となることを期待しています。多文化共生や難民、移民といったテーマに関連付けてトークイベントや展示会が各地で開かれる予定であり、参加者がこれらのテーマを深く感じられる機会を提供しています。

出版情報と今後の展望



絵本『もしぼくが鳥だったら:パレスチナとガザのものがたり』は、2025年1月15日に刊行予定。著者のファーティマ・シャラフェッディーンとイラストを手がけたアマル、翻訳は片桐早織、解説は東京大学の鈴木啓之です。価格は1980円(税抜き)で、予約注文も全国書店やオンラインでも受付が開始されています。

このプロジェクトは、パレスチナの現状を知るきっかけとなり、多くの人々と繋がる場となることを目指しています。クラウドファンディングを通じて、皆さんの支援が新たな可能性を生むことを期待しています。


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会社情報

会社名
ゆぎ書房
住所
東京都八王子市松木27-27
電話番号
090-4180-4135

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