銀座・和光で名工達による竹籠展
銀座の和光本店地階アーツアンドカルチャーでは、9月12日から10月2日まで、竹籠展が開催されます。この展覧会は、世界的に有名な竹工芸コレクター、斎藤正光氏の監修によるもので、古典から現代作家まで、約50点のすばらしい竹籠が展示されます。
竹籠展の背景
展覧会では、歴史的にも評価の高い名工たちの作品が紹介され、飯塚琅玕斎、飯塚小玕斎、前田竹房斎や早川尚古斎などの人間国宝による作品も含まれます。これらの竹籠は、竹工芸の歴史を語る貴重なコレクションとなっており、竹の持つ美しさに驚かされるでしょう。
竹工芸との邂逅
斎藤氏は、竹籠との出会いを40年前にさかのぼります。ある竹芸家の作品に触れ、その美しさと感動から竹工芸の芸術性に引かれ、以来、竹籠を集め、伝えることに従事してきました。彼は、集めるよりもその魅力を伝えることの方が重要だと感じ、その情熱が今のコレクションの原動力になっているといいます。
世界の竹工芸の魅力
斎藤氏は、欧米のコレクターたちが日本の竹工芸に魅了されている様子を見て、その美しさを再認識しました。「日本では生活道具として使われてきた竹籠が、海外ではアートとして評価されていることから、竹という素材の可能性を示している」と彼は語っています。
竹は、日本特有の表現方法の一つとされています。斎藤氏は「竹は曲がるしか曲げることができない素材」とした上で、「無理に曲げるのではなく、竹と対話しながら作品を作るのが竹工芸の醍醐味」とも述べています。これには、竹工芸特有の日本的な精神が宿っています。
竹工芸の展示空間
いつもとは違ったアートの体験ができるアーツアンドカルチャーの空間では、竹工芸の魅力が存分に楽しめます。日本の風土や考え方から生まれた竹工芸の世界を、広く紹介する場となっています。
斎藤正光氏のプロフィール
斎藤正光氏は、歴史的な竹工芸作品を収集し、国内外の美術展の監修やプロモーションに積極的に関わっている著名な竹工芸蒐集家です。彼は、日本国内外の美術館において展覧会を通じて、竹文化の普及に貢献しています。
和光アーツアンドカルチャーについて
アーツアンドカルチャーは、伝統や技術、生活の中で培われた日本の美意識に焦点を当てたスペースです。和光は、クラフトマンシップと最先端の技術を融合した魅力的な商品を展示しており、定期的に美術展も開催しています。そこでは、文化と人々が交流し、多様な視点が生まれることを目指しています。
竹の美しさに触れに、ぜひ銀座・和光を訪れてみてください。