BIPROGY株式会社が株式会社そごう・西武、通称「そごう・西武」と共に、ブロックチェーン技術を駆使した最先端のマーケティング手法を開発する実証実験を始めることになりました。この実証実験は、2024年11月から始まり、そごう・西武が運営するNFTマーケットプレイスを舞台に行われます。この新しい取り組みでは、NFT(非代替性トークン)の販売を通じて、Web3環境における顧客のニーズを徹底的に分析することを目的としています。
実証実験の背景
Web3の普及に伴い、暗号資産やNFTに関連する新たなビジネスモデルが次々と登場しており、その中でも特にNFTマーケティングは企業と消費者の関係を強化する重要な手法として注目されています。大手企業がB2C事業の新たな展開を模索している中、人口減少や顧客獲得コストの高騰という現実に直面しているため、企業はLTV(顧客生涯価値)を高めるための新しいアプローチを必要としています。このような背景の中、BIPROGYとそごう・西武は、顧客データを活用した新たなマーケティング手法を検討するための実証実験を開始しました。
実験の概要
この実験は、そごう・西武が運営するNFTマーケットプレイス「NFT PRODUCED by SEIBU SOGO」と、ポップアップストアを活用して行われます。顧客の動向データや販売に関する情報を収集し、それをBIPROGYがパブリックブロックチェーン上から抽出したデータと組み合わせて分析を行います。分析の結果として得られる顧客属性や嗜好を把握し、それに基づいてマーケティング戦略を立案していく予定です。
実施期間と内容
実施期間
この実証実験は、2024年11月1日から2025年3月31日までの間に実施されます。
対象
- - NFTマーケットプレイス: 「NFT PRODUCED by SEIBU SOGO」
- - イベント: 西武渋谷店で行われる「HELLO SHIBUYA 2024」
顧客分析の例
実証実験では、顧客のNFT購入動向について分析することが計画されています。たとえば、そごう・西武のNFT保有者を調査した結果、購入者の半数以上がコアファンとして複数のNFTを所有していることがわかりました。さらに、NFT購入者の中には転売を目的とした購入者も存在し、これによりそごう・西武が提供するNFTが資産価値を持つ可能性があることが示唆されました。また、NFT購入者の嗜好性を調査すると、複数の異なるカテゴリーのNFTを所有している顧客が多く、新たな技術や革新に関心を持つ新たな顧客層が形成されていることが確認されました。
BIPROGYのビジョン
BIPROGYは、この実証実験を通じて得られるデータを活用して、新しいマーケティング手法の確立を目指しています。具体的には、パブリックブロックチェーンに記録されたデータを基に独自の企業情報データベースを構築し、Web3に関連した情報を有効活用することで、企業戦略や新規ビジネスの立案に役立てる計画です。
この実証実験が成功すれば、B2C事業における顧客ニーズを明確にし、マーケティング手法の革新に繋がることが期待されています。
【関連リンク】
本実証が進展することで、Web3世代のマーケティングがどのように企業における顧客体験に影響を与えるか、ますます注目が集まりそうです。