株式会社フェイガーがベトナムでのカーボンクレジット創出に向けたMOUを締結
2024年9月13日、株式会社フェイガー(CEO:石崎貴紘)は、ベトナムのLong An省の農業農村開発局(DARD)と、持続可能な農業を推進し、水田の管理を通じてカーボンクレジットを創出することを目的とした覚書(MOU)を調印しました。このプロジェクトは、水田面積100,000haでのカーボンクレジットの創出を目指しており、温室効果ガスの排出削減を通じて農業のグリーン変革を図るものです。
プロジェクトの概要
本プロジェクトでは、AWD(間断灌水)という手法を採用し、水田からのカーボンクレジットを構築するための試験的な実施が行われます。Long An省DARDとフェイガーは、地域の農家を支援し、温室効果ガスの削減を目的とした持続可能な農業生産を促進することに合意しています。具体的には、Joint Crediting Mechanism(JCM)やボランタリークレジットという資金源を活用し、農家のグリーン・トランスフォーメーション(GX)を支えるための財源確保を目指しています。
プロジェクトの達成目標は2030年までに10万ヘクタールの水田からカーボンクレジットを生み出すことです。これにより、地域の農業生産が環境に配慮した形へと移行することを目的としています。
各者の役割
フェイガーは、日本で得た水田中干しに関する知識と経験を基に、AWDを活用したカーボンクレジット創出モデルの導入や技術サポートを担当します。また、参加農家への報酬や実験に必要な資機材、モデル実験の費用を負担する役割も果たします。
一方、DARDは地域の農業インフラの整備を行い、プロジェクトに必要な農家との連携を担う技術スタッフを指示します。2024年10月から2025年7月の期間には、チャウタイン地区とビンフン地区を対象に、実証実験が行われる予定です。
このプロジェクトは、DARDを通じて地元の農家がAWDに関する理解を深め、プロジェクトの運営に向けた不安を解消するために進められます。
株式会社フェイガーについて
株式会社フェイガーは、2022年7月に設立され、日本初のカーボンクレジット生成に特化したスタートアップ企業です。この会社は、水田の長期中干しやバイオ炭の施用を通して、農業者の脱炭素化を支援し、収益化を図る事業を展開しています。
日本国内では、14都道府県の約1,600haの水田で2023年度の取り組みを行い、2024年度はおよそ39の都道府県で35,000ha以上のプロジェクトを計画中です。また、ベトナムとフィリピンを中心に、東南アジア地域での脱炭素農業を進めるプロジェクトも実施しています。
株式会社フェイガーは、新たなカーボンクレジットの生成を通じて、アジア全体のカーボンニュートラル実現に寄与することを目指しています。
株式会社フェイガーの公式ウェブサイト から、詳細な情報を得ることができます。