保育士志望者の厳しい現実
2025-10-28 12:25:45

保育士を目指す学生が抱える進路選択の厳しい現実について

保育士を目指す学生が抱える進路選択の厳しい現実



はじめに


近年、保育士の養成課程が廃止や停止される大学や専門学校が増加している中で、保育系学科に在籍する学生たちが直面する進路選択の難しさに焦点を当てた調査が行われました。この調査を通じて、現在の学生たちが抱えている不安や希望について具体的なデータと共に考察していきます。

調査の概要


株式会社明日香が運営する「子ねくとラボ」が2015年9月24日から10月1日まで、保育系学科に在籍する84名の学生を対象に、進路選択実態調査を実施しました。調査結果によれば、75.0%の学生が保育士養成課程の廃止・停止を認識しており、約80%がこの事実が自身の進路選択に影響を及ぼしたと回答しています。

進路選択における影響


調査の結果、おおよそ57.7%が就職先確保への不安を感じており、30.8%が他職業への興味を高めていることが明らかとなりました。もともと85.7%の学生が「保育の仕事に就きたい」と希望しているものの、進路選択においては現実的な不安が強く影響していることが分かります。

保育士を目指す理由


調査によると、保育・幼児教育関連の仕事に就きたいと考える理由として「子どもが好きだから」や「子どもの成長に関わりたいから」が上位に挙げられました。具体的には「子どもが好きだから」が54.2%、「子どもの成長に関わりたいから」が44.4%といった具合です。これは、この業界の魅力が確実に存在することを示しています。

しかし一方で、家庭や周囲からの影響や給与水準への不安が、進路選択を悩ませる要因になっています。約3割の学生が家族や周囲による勧めや、賃金に対する懸念が他職業への興味を引き起こしているとのことです。

進路選択の不安


保育士養成課程の廃止・停止について「詳しく知っている」と回答した学生のうち、約8割が進路選択に影響を感じていると答えました。具体的な影響として、57.7%が「就職先確保への不安が増した」とし、38.5%が「保育業界の将来性への不安が増した」と述べています。これにより、より良い条件の就職先を探す動きが活発化していることがうかがえます。

仕事に対する不安


さらに、保育・幼児教育の仕事に対する不安を聞いたところ、最も多いのが「給与が低いこと」と「労働時間が長いこと」で、それぞれ60.3%、54.0%という結果が出ました。精神的な負担が大きいことも、46.0%が不安に思っている要因です。これまで魅力を感じていた職業であっても、こうした現実的な問題が多くの学生を悩ませているのです。

まとめ


この調査を通じて、保育士を目指す学生たちが抱える進路選択の現実が浮き彫りとなりました。保育士の仕事は確かに魅力的ですが、給与水準や労働環境への懸念が強く、学生たちの意欲や希望にブレーキをかけてしまっています。少子化が進む中で保育のニーズは依然高まっているため、質の高い保育人材の確保は社会全体の課題であると言えます。今後の業界としては、学生の意見に耳を傾け、より働きやすい環境を整えていくことが求められます。

本調査の詳細や結果に関しては「子ねくとラボ」サイトにて確認できます。


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会社情報

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株式会社 明日香
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東京都文京区小石川5丁目2番2号わかさビル3F
電話番号
03-6912-0015

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