株式会社100とオプロのHubSpot移行事例
近年、マーケティングオートメーション(MA)の導入は多くの企業にとって必須となってきていますが、運用面での課題に直面するケースが少なくありません。その中で、株式会社100と株式会社オプロ(以下、オプロ)によるHubSpotの導入事例は、短期間での移行を実現し、業務の効率化を推進した興味深いケーススタディです。
オプロが抱えていた課題
オプロはBtoB向けのクラウドサービスを提供する企業であり、Salesforceの旧Pardotを利用していたものの、運用の属人化が進行し、どの担当者もが容易に利用できる環境が整っていませんでした。特定の担当者がフォームやメールの作成を行うことが多く、そのために新メンバーの立ち上がりにも時間がかかりがちでした。
さらに、SalesforceとPardotのライセンス費用は年々増加し、会社内ではこの投資が本当に成果に結びついているのかという疑問も浮上しました。過去10年分のリードデータが未整理のまま蓄積されており、オプトアウト率も高めでした。このため、実際に使えるデータはごく一部にとどまっており、ツールを持ちながらも期待される成果が上がらない状況に悩まされていたのです。
HubSpotへの移行決定
こうした中で、オプロはHubSpotへの移行を決定します。株式会社100によるサポートを受け、約3週間という短期間で移行プロジェクトを実施しました。具体的には、80〜90のWebフォームを再構築し、Salesforceとの連携も段階的に行います。
この迅速な移行を支えたのは、最小限の構成で稼働を開始し、徐々に機能を拡充するというアプローチでした。また、SalesforceとHubSpotのデータ構造の違いについても事前に調整することで、タイトなスケジュールでの移行を成功させました。
成果と改善された業務運営
HubSpotを導入した結果、マーケティングから営業部門への商談引き渡し数は従来の月間30〜40件から70件以上にも増加しています。Slackとの連携により、即時にリードアクションを共有できるようになり、その日のうちに営業へ情報を引き渡せる環境が整いました。これにより、商談化率が向上し、実績につながるパイプラインが大幅に拡大しました。
また、HubSpotのインターフェースが直感的であるため、フォームやメールの作成に特定の担当者に依存することがなくなりました。これまでトレーニングやマニュアルが必要だった業務が、全社員で活用できるように進化したのです。これにより、現場が主体的に改善を行う文化が根付くなど、業務運営の在り方が大きく変わりました。
今後の展望
オプロでは、今後も展示会オペレーションの再構築やリードスコアリングの本格運用を行い、顧客接点創出の最適化を図る予定です。さらに、Salesforceとの連携範囲を商談や売上の指標にまで広げていくことで、マーケティング施策と営業成果の関係をより明確に可視化する仕組みを整える考えです。
この事例は、短期間でのツール移行が業務効率化や成果をもたらすことを物語っています。HubSpotを通じてオプロがさらなる成長を遂げることに期待が高まります。
詳細な事例は、株式会社100の公式サイトで見ることができます。ぜひご覧ください。
株式会社100について
株式会社100(ハンドレッド)は、HubSpotのソリューションパートナーとして、マーケティング・営業・サポート業務のDXを支援する企業です。特にAI技術を活用した業務効率化にも注力しており、2018年に設立されて以来、国内でのHubSpotの活用促進に貢献してきました。その活動は多くの企業に影響を与え、今後の成長が期待されています。