スカイマーク、組織改革で目指す自律的な未来とは
スカイマーク株式会社は、従来の「トップダウン型」組織体制から脱却し、社員一人ひとりの判断を大切にする「自走・自律型組織」への変革を目指しています。この取り組みは、2015年の経営破綻を契機として始まりました。その際、スカイマークは企業の根幹を再構築し、速度感のある意思決定と適応力を養うために新たな方向性を打ち出しました。
MVV策定と浸透の試み
スカイマークが掲げるのは、「自走・自律型組織(スカイマーク3.0)」です。この新たな組織形態を実現するために、MVV(Mission・Vision・Value)を策定しました。MVVは、全社員が理解し、自分の行動と結びつけることができる内容でなければなりません。そのため、スカイマークの経営陣は、強いリーダーシップをもってこの理念を強固にし、全社へ浸透させることに務めています。
オリジナルMVVハンドブックの制作
具体的な施策として、スカイマークはMVVを分かりやすくまとめたオリジナルのMVVハンドブックを制作しました。このハンドブックは、デジタル形式ではなく「常に手元に置ける」冊子としてデザインされています。冊子には、スカイマークの創業期からの歴史や現場でのストーリー、さらには社員が自ら行動できるような「スタンプ」押印欄も設けられています。これにより、ただのルールではなく、社員にとって愛着が持てるよう工夫されています。
社員との対話を重視
組織内の多様な層との対話も、スカイマークの変革プランにおいて重要な要素です。特に、役員や部長層に対してMVVワークショップを実施し、ハンドブックを配布した後は、上層部から中間管理職へとその理念が浸透していく様子が見て取れます。また、オリジナルスタンプの導入など、工夫を凝らしたアプローチにより、社員が自発的にMVVを活用するようになります。
日常生活への定着と評価制度との連携
一方、MVVを単なる概念にとどまらせず、実際の会議や業務で判断基準として利用することも重要視されています。また、人事評価にMVVを反映させることで、社員の行動を持続的に変革化し、組織全体の風土改善につなげることが目指されています。さらに、外部への人的資本開示を取り入れながら、企業価値の向上にも力を入れています。
今後の展望
今後、スカイマークはインナーブランディング支援を通じて、日本企業においても同様の取り組みを促進し、企業全体のステークホルダーからの期待に応える活動を続けていく考えです。このような組織改革は、スカイマークだけでなく、他の会社にも良い道しるべとなることでしょう。