詩人新井高子が第6回大岡信賞を受賞 その功績と作品に迫る
第6回大岡信賞発表
2023年度の大岡信賞が発表され、詩人の新井高子さんが受賞したことが発表されました。この賞は、戦後日本を代表する詩人である大岡信氏を記念して創設されたもので、選考委員会による厳正な審査を経て、今年度の受賞者が決定されました。
新井高子さんの受賞理由
新井高子さんが授与される理由として、彼女の詩集『おしらこさま綺聞』が挙げられています。この作品では、作者が独自に構築した混成方言を使用しており、近代の見直しを促しつつ言語の実験を行っています。このような試みが評価され、受賞に至ったのです。
新井高子さんのプロフィール
新井高子さんは1966年に群馬県桐生市に生まれ、慶応義塾大学大学院の修士課程を修了後、埼玉大学で教授として教鞭を執っています。詩誌「ミて」の編集人でもあり、多くの詩集を発表しています。過去には『タマシイ・ダンス』や『ベットと織機』など、作品が高く評価されています。また、彼女の関わりの深い著作『東北おんば訳石川啄木のうた』も知られています。
新井さんはまた、「唐十郎のせりふ二〇〇〇年代戯曲をひらく」という戯曲評論で吉田秀和賞を受賞しています。このような実績が、新井さんの文学界における存在感を示しています。
大岡信賞について
大岡信賞は、2019年に明治大学との共同で創設されたもので、今年からは朝日新聞社が単独で主催します。この賞は、社会や時代を超えて力強く響く「うた」を創り出すことに寄与した個人または団体に贈られており、詩の芸術表現を新たに開拓することを目指しています。これまでの受賞者には、佐々木幹郎や岬多可子、小島ゆかり、野村喜和夫、荒川洋治など、名だたる詩人が名を連ねています。
贈呈式の開催
今年度の贈呈式は2025年1月30日(木)に東京都内で行われ、受賞者には賞牌と賞金100万円が贈られます。この大岡信賞は、日本の現代詩の発展に寄与する重要な意味を持っており、新井高子さんの受賞は、今後の日本文学界におけるさらなる展開に期待を寄せさせるものでしょう。
新井高子さんの今後の活動にも注目が集まる中、彼女の独自の視点と創作がもたらす影響は、文学を愛する私たちにとっても楽しみでなりません。
会社情報
- 会社名
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株式会社朝日新聞社
- 住所
- 東京都中央区築地5-3-2(東京本社)
- 電話番号
-
03-2354-7105