BIPROGYが化学業界向けCFP算定サービス「EcoLume」を開始
BIPROGYは新たに化学業界向けのカーボンフットプリント(CFP)算定サービス「EcoLume」を発表しました。このサービスは特に、化学品におけるCFP算定の難易度の高さを解消するために設計されています。化学業界が直面する複雑な製造プロセスや独自の算定ルールに対応し、CFP算定の効率を向上させることを目指します。
CFP算定の重要性と課題
地球温暖化の影響が世界的に顕在化する中で、環境への負荷を減らすためには温室効果ガス(GHG)排出量の管理が不可欠です。CFPは、その管理のための重要なツールとして広がっており、多くの企業がこの算定を求められています。しかし、化学業界の製造プロセスは極めて多様であり、CFP算定が容易ではないことから、一般的な算定ツールでは対応しきれないという現実があります。
「EcoLume」の特長
この「EcoLume」は、住友化学のCFP算定ツール「CFP-TOMO」の算定ロジックを基にしており、化学製品特有の製造プロセスに適応した算定を行うことができます。これにより、算定業務の複雑さを軽減し、CFP算定の普及を加速することが期待されます。
提供するサービスの内容
1.
算定業務代行サービス
顧客から提供された製品情報を元にCFP算定を行い、その結果を報告します。専門的な知識がない企業でも簡単にCFP開示が可能です。
2.
算定支援コンサルティングサービス
SuMPO認定のLCAエキスパートが、CFP算定の各ステップをサポートし、顧客自身での算定業務の内製化を促します。
3.
算定システム
2024年1月30日より提供予定のこのシステムは、データの収集と加工ができる機能を備え、顧客のCFP算定業務を効率化します。
未来への展望
BIPROGYは「EcoLume」の提供を通じて、化学業界全体のCFP算定の普及を促進し、温室効果ガスの排出削減に貢献することを目指します。今後3年間で約70社にサービスを提供する目標を設定しており、この取り組みが化学業界の脱炭素化に大きな影響を及ぼすことが期待されています。
エンドースメント
住友化学の技術・研究企画部の部長である木全修一氏は、CFP算定ツール「CFP-TOMO」の技術ライセンスをBIPROGYに供与し、CFP算定が環境課題の解決に不可欠であると強調しています。化学品の製造過程は複雑を極め、専門的な知識が求められますが、「EcoLume」の提供によって、より多くの企業がCFP算定を行えるようになることを期待しています。
まとめ
BIPROGYが提供する「EcoLume」は、化学業界におけるCFP算定の普及と、それによる脱炭素社会の実現をサポートする重要なステップです。環境負荷の軽減が求められる現代において、今後の取り組みに注目が集まります。