日ASEANとASOCIO、MOU締結で強化されるサイバーセキュリティ
2024年2月27日、日ASEANサイバーセキュリティ・コミュニティ・アライアンス(AJCCA)とアジア・オセアニアコンピューティング産業機構(ASOCIO)が基本合意書(MOU)を締結しました。この合意により、両団体の協力体制が一層強化され、サイバーセキュリティに関する情報やリソースの共有が進められます。AJCCAはインドネシアのジャカルタを拠点とし、地域全体のサイバー脅威に対処するための共通のプラットフォームを提供。一方、ASOCIOは台湾に本拠地を持ち、特にICTサービス関連業界の発展を促進してきました。
合意の背景と狙い
今回のMOU締結には、いくつかの背景があります。まず、ASOCIOが展開する広範な市場環境に対し、AJCCAが持つサイバーセキュリティに関連した情報やネットワークを連結させることで、地域のデジタルイノベーションが加速することが期待されています。これにより、安全かつ持続可能なデジタル環境の構築が進むでしょう。また、産官学の連携がさらに促進されることで、ICTサービスベンダーにとって新たなビジネスチャンスが創出される可能性があります。
ASOCIOとは
ASOCIOは、設立から40周年を迎える組織で、オセアニア各国のデジタル変革(DX)、AI、IoT、サイバーセキュリティなどのITサービスを提供する企業団体が加盟しています。約20,000社の企業が会員となっており、そのうちASEAN地域には5,500社以上のITサービスベンダーが含まれています。このような広がりを持つASOCIOは、地域全体のIT発展を促す重要な役割を果たしています。
公式サイト:
ASOCIO
AJCCAについて
AJCCAは日本とASEAN地域のサイバーセキュリティ分野におけるコンソーシアムとして、サイバー脅威に対する共同対応と情報共有を目指しています。AJCCAの活動は、地域のサイバーレジリエンスを高めるだけでなく、安全で安心なデジタルエコシステムの構築にも寄与しています。
公式サイト:
AJCCA
今後の展望
今後もAJCCAとASOCIOは、デジタルトランスフォーメーションの進展とデジタル環境の安全性を主要なテーマに掲げ、両者の連携を強化していくことが求められます。これにより、広範囲にわたるネットワークと知識の相互作用が行われ、サイバーセキュリティの強化が図られるでしょう。特に、急速に変化するデジタル環境においては、柔軟で迅速な対応が必要とされ、両組織の協力は不可欠です。地域全体が安全かつ持続可能なデジタル社会を築くことが、今後の重要な課題となります。