IHI、富士通、みずほ銀行が共同でJ-クレジットの創出支援サービスに合意
企業や団体がJ-クレジットを創出するには、プロジェクト登録からJ-クレジットの発行において多くの手続きが必要です。これに伴い、膨大な時間や作業負荷がかかることが課題とされています。さらに、創出したJ-クレジットを販売する先が見つからず、長期間資金化できないリスクもあります。
このような状況を受けて、IHI、富士通、みずほ銀行の3社は、J-クレジットの創出量拡大を目的とした共同事業に合意しました。IHIと富士通がデジタル化した環境価値創出プロセスを駆使し、みずほ銀行のネットワークを活かして、J-クレジット創出者が抱える負荷や資金化までのリードタイムを解消する「J-クレジット創出トータル支援サービス」を提供します。
J-クレジット創出トータル支援サービスの特徴
このサービスでは、IHIの持つJ-クレジット創出に関する専門知識や、エンジニアリング技術を活用し、環境設備からのデータ取得を行います。また、富士通が提供するブロックチェーン技術や自動化技術により、高信頼なデータ管理と効率的な申請手続きを実現します。これにより、創出手続きの負担が軽減され、スムーズなJ-クレジット創出が可能になります。
さらに、みずほ銀行はお客さまネットワークや流通市場でのプレゼンスを活かし、J-クレジットの優先買取りスキームをワンストップで提供。これにより、企業は創出したクレジットを迅速に資金化できる環境が整います。
脱炭素社会実現に向けた冷却
IHIは、エンジニアリング力とIoT技術を駆使して、顧客の設備から稼働データを収集し、CO2削減量を算出することに注力しています。特に、「環境価値管理プラットフォーム」を用いて、創出プロセスのデジタル化を進め、信頼性の高い環境価値を効率的に生み出す仕組みを構築しています。
富士通は「Fujitsu Uvance」の理念のもと、CO2削減の可視化や測定、最適化を行い、企業のESG経営の実現をサポートする「ESG Management Platform」を展開。J-クレジット創出時に得られたデータをAIで分析し、高度な意思決定を促進します。
都市と金融をつなぐみずほ銀行の役割
みずほ銀行はカーボンクレジット市場の発展に向け、金融機関として仲介の役割を果たすことを目指しています。東京証券取引所のカーボンクレジット市場で「ベスト・マーケットメイカー」の称号を得て、国内における脱炭素資金循環の促進に努めています。これにより、環境と経済の共存を図る形で、持続可能な社会の実現に寄与します。
共同事業の意義
3社は本共同事業を通じて、J-クレジットの創出量を拡大し、お客様の環境価値創出活動を促進することで脱炭素経営の加速を支援することを目指しています。この取り組みは、持続可能な社会の実現に貢献する重要な一歩となるでしょう。今後、2025年の第一四半期には、太陽光発電設備を用いた排出削減活動に関連するJ-クレジットの提供を開始する予定です。
(一部企業情報)
- - IHI株式会社:本社 東京都江東区
- - 富士通株式会社:本社 神奈川県川崎市
- - 株式会社みずほ銀行:本社 東京都千代田区
この共同事業により、各社の強みを融合させ、J-クレジットを通じて脱炭素社会の実現を目指すことが期待されます。