愛媛県今治市が、国土交通省の「自転車通勤推進企業宣言プロジェクト」において全国的に先駆的な成果を挙げ、見事「優良企業」として認定された。この取り組みは、市が掲げる“サイクリストの聖地”としてのイメージをさらに強化し、自転車文化の醸成を図るものです。今治市は、しまなみ海道を前面に押し出したサイクルシティとして、多種多様な自転車関連施策を展開しています。これによって、観光振興や地元経済の活性化にもつながっています。
認定の背景には、自転車通勤を促進する企業や団体を広く認知させる取り組みがある。この「自転車通勤推進企業」宣言プロジェクトでは、自転車通勤を許可した上で、駐輪場の確保、年に一度以上の安全教育の実施、自転車損害賠償責任保険への加入の三つの条件を満たす必要があります。その上で、通勤者の割合が100名以上か全体の20%以上である企業が「優良企業」に認定されます。
今治市は、その認定を受けた自治体としては長野県松本市に次ぐ2例目であり、5月22日には東京で表彰された。市役所が率先して自転車通勤を推進する中、駐輪場を500台分用意し、職員にはヘルメット着用を義務付けているほか、地元警察との連携で安全研修を定期的に行っています。このように、行政の先導により市全体が自転車利用の促進に向けた文化を育んでいると言えるでしょう。
また、今治市では「サイクルシティ推進計画」を令和2年に立ち上げ、市民に向けた自転車関連の施策が目立ちます。特に幼児や高齢者をターゲットにしたヘルメット購入補助や、未就学児向けの自転車貸出制度など、多くの世代に合わせた施策が実施されています。交通安全をテーマにしたイベントや講座も行われ、多角的に市民の自転車活用を促進しています。
今後は2027年に予定される自転車国際会議「Velo-city2027」の開催を見据え、今治市は自転車通行空間の整備を加速させる方針です。車と自転車、歩行者が共存できる安全な空間を整えることで、国内外から訪れるサイクリストにとっての快適な道づくりを進行中です。こうした取り組みは、今治市を訪れる観光客を引き寄せ、地域経済の発展にも寄与するでしょう。
今治市は、“自転車を中心としたまちづくり”を推進し、世界中のサイクリストに愛される自治体を目指しています。自転車を核にしたまちづくりは、地域活性化だけでなく、環境意識の向上にもつながるでしょう。これからもペダルを漕ぎ続けながら、今治市は世界基準のサイクルシティとしてさらに進化していきます。