アトラスコプコと志貴野メッキの連携
省エネの新たな挑戦
1948年に富山県で設立された志貴野メッキ株式会社は、半導体パッケージのメッキ形成技術において世界的なリーダーとしての地位を築いています。高度な技術力を持つ同社は、環境問題にも積極的に取り組んでおり、地域社会に貢献する企業としての責任を果たしています。
2023年、同社はアトラスコプコの最新型インバーターコンプレッサー「GA VSDs」と排熱回収システム「ER」を導入しました。これは、電力消費の削減と生産効率のより一層の向上を目指すもので、導入に至った経緯を高橋雅技術部設備課課長にお聞きしました。
導入の背景
志貴野メッキでは、老朽化した既存の37kWエアコンプレッサーの更新が急務となり、省エネとコスト削減が求められていました。高橋氏は、アトラスコプコによる無料省エネ診断を受け、自社に最適なコンプレッサーの選定が可能であることを知りました。この判断が、導入の大きな後押しとなったのです。
無料診断の結果では、37kWのインバーターコンプレッサーを必要とせず、22kWのGA VSDsで十分にカバーできるということが分かりました。これにより、導入後の電力コスト削減が見込まれ、最終的な導入決定に繋がりました。
導入したコンプレッサーの特長
コストダウンの実現
GA VSDsを選定した理由はいくつかありますが、まず挙げられるのはその電力効率です。他社製品と比較しても、同サイズにおけるエア供給能力が申し分なく、実績データからも電気代の削減が期待できるとしました。
また、コンプレッサーには排熱を回収し、ボイラー用の温水として再利用するエナジーリカバリー(ER)機能が内蔵されています。この機能を利用することで、さらなる省エネとコスト削減が実現します。
省スペースでの展開
GA VSDsは、そのコンパクトなデザインから省スペース設計が施されています。これにより、コンプレッサー室のスペースを有効に活用できるだけでなく、設置が容易である点も大きな利点でした。
導入後の成果
GA 22VSDsの導入後、志貴野メッキでは電力消費が年間約23%削減されたと試算され、実際の運転においてもその効果を肌で感じています。高橋様は「期待通りの省エネ効果を実感しており、今後の生産に非常に役立つと感じています」とのコメントをいただきました。このように効果が確認され、次のステップとして、補助機の小型化やさらなる省エネを目指す動きも始まっています。
期待される未来
志貴野メッキでは、さらなる生産効率向上のため、今後も省エネ施策を取入れながら、アトラスコプコとのパートナーシップを深めていく方針です。技術部次長の宮本佳幸様は、「アトラスコプコの国内対応力に非常に満足しており、今後とも信頼できるパートナーとして共に成長していきたいと思っています」と力強く語ります。
今後も、アトラスコプコは志貴野メッキの更なる発展を支援し続けていくことでしょう。
会社概要
志貴野メッキ株式会社は、富山県射水市に位置し、メッキ業界において長い歴史を有しております。企業としての使命を果たし、今後も品質向上と環境保全に努めていきます。
【志貴野メッキ株式会社】
所在地:富山県射水市新堀30番地2
創業:昭和23年
代表者:宮本和子
問い合わせ:0766-86-3388
公式Web:www.shikino.com