福岡で開催される「ものづくり ワールド 福岡」とは
九州地域が誇る製造業の中枢、福岡で毎年開催される「ものづくり ワールド」。今年は12月3日から5日までの3日間、マリンメッセ福岡にて行われる。このイベントは、製造業における最新技術とともに、自然災害から設備を守るための先進的な保全技術も一同に集まる。
九州の製造業の現状
九州地方は自動車、半導体、造船、精密機械といった多様な産業を抱えており、国の重要な製造拠点である。しかし最近では、豪雨や台風、さらには地震といった自然災害が製造業に不可欠な設備の稼働を妨げている。こうした状況を受け、製造現場には「いかにして災害に強い工場を作るか」という課題が突きつけられている。
参加する新技術の数々
「ものづくりワールド 福岡」では、次世代の設備保全ソリューションが数多く取り上げられており、特にAIやIoTを利用した技術が注目を集めている。
例えば、NSW株式会社が提供する技術は、現場に赴くことなく3D空間で設備の状態をリアルタイムに可視化できるソリューションだ。これにより、遠隔地からのモニタリングが可能になり、設備の保守を効率的に行えるようになった。
さらに、日東工業株式会社の新たな無線監視システムは、配線工事不要でどんな場所でも異常を監視できるという特徴があり、これにより工費の削減が期待されている。また、株式会社FAcraftによるAIチャットボットは、過去の故障データを基に類似事例を提案し、現場のトラブルを迅速に解決する手助けをしてくれる。
安全環境を確保するための技術
イベントではヒューマンエラーを防ぐための新技術も多数紹介される。山口産業株式会社では、マイクとカメラを使って見えない異常を音で検知する技術を開発し、これにより設備の安全性を高めることに成功している。また、株式会社ジャパン・テック・システムが提供する次世代デジタル管理システムは、リアルタイムで設備データを取得し、不具合を未然に防ぐことを目指している。
展示会の詳細
「ものづくり ワールド 福岡」は、九州最大のものづくり展示会として、毎年多くの企業と来場者を集める。今年の参加企業数は400社、来場者数は12,000名を見込んでおり、製造業の設計、開発から生産技術、情報システム部門の方々と活発な商談が行われる予定です。製造業の先端事例を学ぶセミナーも行われ、参加者にとって多くの学びの場となる。
取材希望の方は、事務局が出展社へのインタビューや製品デモンストレーションのスケジュールを調整することが可能です。業界の最新動向を感じられる機会としてぜひご活用ください。一般来場の希望者は、事前登録が必要であるため、忘れずに申し込むように。
この展示会で、九州の製造業が今後どのように進化を遂げていくのか、注目が集まることは間違いありません。挑戦する企業の姿勢をぜひ取材してみてはいかがでしょうか。ここ福岡から新たな製造業革命が生まれることを期待しています。