介護生産性向上を支える新ツール「FonLog」の実力とは
介護業界に革命をもたらすアプリケーション「FonLog」が、2024年度の介護報酬改定において新たに導入された生産性向上推進体制加算(Ⅰ)に必要な職員向けタイムスタディ調査票に対応しました。このアプリケーションは、ケア記録と業務時間の見える化を同時に実現し、介護現場の生産性向上を支援します。
生産性向上推進体制加算とは?
2024年度の介護報酬改定により、介護サービスを提供する事業所には生産性向上委員会の設置が義務化されました。これに伴い、業務の効率化を図るために生産性向上推進体制加算が創設され、介護事業者はその実績を厚生労働省に報告する必要があります。
タイムスタディは、これらの報告に必要な重要な要素であり、介護職員の実勤務時間を詳細に把握するための手法です。しかし、このプロセスは多くの労力を要し、業務の効率を損なう可能性があるため、慎重に行う必要があります。
タイムスタディの課題
タイムスタディは、どのように実施するかによって生産性に影響を与える場合があります。まず、誰が時間を測定するかが問題です。職員自身が行う自記式と、記録担当者が帯同して行う他記式とでは、それぞれにコストがかかります。また、調査票をどのように作成するかも考慮しなければなりません。ストップウォッチやアプリを用いる場合でも、新たな作業が生じてしまいます。
さらに、「利用者の安全及びケアの質の確保」と「職員の負担の軽減」の両立を求められる中、どのように効率的にタイムスタディを実施するかが課題となります。
FonLogの提供する解決策
そこで、ケア記録AIアプリ「FonLog」が登場します。このアプリは、職員向けタイムスタディ調査票に対応しており、スマートフォンを使った簡単な業務時間の記録が可能です。業務中にタイムスタディを行いたいというニーズに応え、自動的にクラウドにデータを集計。必要な場合はCSV形式で出力してスプレッドシートにインポートし、調整を行うだけでタイムスタディ調査票を作成できます。これにより、タイムスタディの負担を大幅に軽減します。
実績と導入事例
「FonLog」の実績も注目されています。例えば、熊本県の特別養護老人ホームでは、35人の職員が30日間で約5,000行動を記録しました。また、奈良県の老健施設では10人のスタッフが1,000行動を記録し、大阪府の病院では63人のスタッフによって2.5ヶ月間で19,000行動の記録が行われています。
「FonLog」は、誰でも使いやすいシンプルな画面設計が特徴です。入力項目のカスタマイズができるほか、AIを活用した行動予測機能も搭載しています。また、記録データは個々の職員だけでなく、利用者ごとの時間も可視化でき、業務改善に役立てることができます。
AUTOCAREの取り組み
「FonLog」を提供する合同会社AUTOCAREは、九州工業大学発のベンチャー企業で、介護分野におけるAIとIoTの普及を使命としています。介護ITインストラクターの養成や、生産性向上委員会の支援も行っており、介護業界のデジタルトランスフォーメーションに貢献しています。
同社は、介護ロボットの試用相談窓口としても機能しており、さまざまなサービスを提供しています。公式サイトを通じてさらに情報を得ることができます。
多くの介護事業者が抱えるタイムスタディの課題を克服し、業務の生産性向上を目指す「FonLog」。今後の介護業界の発展に期待が寄せられます。