アジア太平洋地域のホスピタリティ市場に変化の兆し
アジア太平洋地域のホスピタリティ市場に未来の展望
2025年にかけて、アジア太平洋地域のホスピタリティ業界が新たなステージに突入すると、コリアーズ・インターナショナル・ジャパンが発表した最新レポートが示唆しています。このレポートによれば、同地域のホスピタリティ市場は回復を迎え、安定した成長フェーズに移行しつつあります。
投資活動の活発化
これまで投資家は流動性が高い市場に注目していましたが、日本、韓国、オーストラリアなどの国々において、ホテル関連への投資が引き続き行われています。今後の市場では、「付加価値の創出」と「安定した収益性」を求める動きが強まるとされています。
ゴヴィンダ・シン氏は、アジア太平洋地域が持続可能な価値創出を重視する段階に成熟していると述べており、この市場のストーリーは「回復」から「再構築」へと変化しています。2025年第1四半期のデータによれば、ホテルの業績は着実に改善しており、取引活動も堅調に推移しています。
取引活動の変化
特に日本、韓国、オーストラリアは取引が最も活発な市場とされ、シンガポールは富の集積地としての地位を維持しています。インド及び東南アジアも新たな需要の牽引役として浮上。これにより、投資家は資本の流動性を追求し、キャッシュフローに注目するようシフトしています。
また、ホテル業績の向上は、特に平均客室単価(ADR)の上昇によるものです。この結果、収益性が高まっており、2023年から2024年のものと比較してもRevPARの数字は大きく向上しています。これは稼働率の向上に伴うものであり、需要の回復状況を反映しています。
市場環境の変化に対する適応
さらに、シンガポール、日本、オーストラリア、韓国の主要市場は、強固な需要基盤と競争力ある投資・運営戦略によって支えられています。今後の成長には、稼働率の向上や宿泊客の体験向上が重要であり、建設コストの高騰が供給を抑制する中で、各市場はバランスを取る必要があります。
プーケット、東京、ニューデリー、ムンバイ、大阪などの都市がその一例であり、国内需要の強さはもちろん、インバウンドの回復や効果的なポジショニングが重要な要素となっています。
新たな需要源の登場
レポートでは、中国人旅行者の依存を減らしながら、インドからの旅行需要の増加に注目する国々が増えていると指摘されています。インド人旅行者は、経験価値の高い旅行を求める傾向が顕著で、これにより旅行需要が安定しています。これにより、高額の客室単価を維持することが可能になります。
中国市場は依然として重要ですが、需要の多様化は、支出の増加や季節性の拡張リスクの低減につながるでしょう。このように、アジア太平洋地域のホスピタリティ市場は、新たな成長の可能性を予感させる動きが見えてきています。
コリアーズ・ジャパンの概要
コリアーズ・ジャパンは、東京と大阪を拠点に、幅広い不動産関連サービスを提供するプロフェッショナル企業です。オフィスやインダストリアルリーシング、ホテルズ&ホスピタリティのアドバイザリーなど、多岐にわたる専門家が在籍しています。
会社情報
- 会社名
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コリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内3-2-3丸の内二重橋ビル18階
- 電話番号
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03-4572-8600