ツーリズム高付加価値化
2025-04-23 13:45:36

EY Japanが発表したツーリズム産業の高付加価値化に関する最新レポート

EY Japanが発表したツーリズム産業の高付加価値化に関する最新レポート



EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(東京・千代田区)は、ツーリズム業界に関する最新の調査レポート「ツーリズムにおける高付加価値化は何をもたらすのか?」を発表しました。このレポートでは、高付加価値旅行者の動向やその影響、地域経済への効果について詳しく分析しています。

ツーリズム産業の現状



日本政府観光局(JNTO)によると、2024年はツーリズム産業にとって特別に好調な年になるとされています。訪日旅行者数は過去最高の約3,686万人を記録し、消費額も83,000億円に達しました。但し、急激な旅行需要の回復に伴い、一部地域ではオーバーツーリズムの問題が浮上しています。この問題に対処するためには、量から質へのシフトが求められ、「高付加価値化」が重要な取り組みとして浮上しています。

高付加価値旅行者の定義と現状



「高付加価値旅行者」とは、旅行1回あたりの消費が100万円を超える旅行者を指します。2019年のデータでは、訪日旅行者の平均消費額は6万円でしたが、特に高額を消費する旅行者層(Tier1)は631,300円と大幅に高くなっています。現在の円安も影響し、消費額はさらに増加しているとのことです。

富裕層の特徴



世界の富裕層は、特に北米と欧州に集中していますが、アジア地域もその中で著しい増加が見られます。旅行者の消費内訳は主に貴金属や高級ブランドが中心で、地域特産品も含まれます。

高付加価値化のためのアプローチ



1. ウェルネスの重要性



パンデミックを契機に、健康やウェルネスへの関心が一層高まっています。このトレンドは特に富裕層に顕著で、ウェルネスツーリズムは急成長しています。米国においても、ウェルネスを重視する旅行者は一般の旅行者よりも高い消費を記録し、地域経済への貢献が期待されています。

日本には、高度な医療技術や「禅」を取り入れたウェルネスコンテンツが豊富に存在し、旅行者を引き寄せる可能性が高いです。

2. 伝統産業・歴史文化の活用



高付加価値化では、地域の伝統産業や文化を再評価し、新たな需要を生み出すことも重要です。需要の減少や担い手の不足が伝統産業に悪影響を及ぼしているため、それに対処する必要があります。金継ぎ技術など富裕層に人気のある伝統技術の再評価は、新たな市場を創出する可能性があります。

コンテンツの深化と新産業創出の必要性



高付加価値化は、観光コンテンツの開発を超えて、地域の本質を探求することが求められます。旅行者に精神的な価値を提供することで、全く新しい発想が求められています。これにより、アーティストや研究者が新たな価値提供の中心となる可能性があるのです。

EYSCの担当者は、「オーバーツーリズムへの対応は重要で、地域の唯一無二のコンテンツを活用することが必要。日本の精神性を具現化し、新たな価値を生み出すことが重要」と述べています。

あなたの地域でも、高付加価値化に向けた取り組みを進めることができるかもしれません。ぜひ、このチャンスを活かして新たな可能性を探っていきましょう。

レポートの全文はこちらから確認できます。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

会社情報

会社名
EY Japan
住所
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。