サンスター、鈴鹿8耐への参戦と新技術の導入
サンスターグループが、2025年に開催される「2025 FIM世界耐久選手権 鈴鹿8耐」に向けて取り組む挑戦が注目を集めています。今年の参戦チーム「チームスズキCNチャレンジ」は、スズキの「カーボンニュートラル(CN)」戦略の一環として、環境に配慮した新しいブレーキディスクとブレーキパッドを開発し、TU姉妹車両である「スズキGSX-R1000R」でのレース完走を目指します。
環境に優しいブレーキ性能向上
サンスターの提供する新型ブレーキディスクは、昨年と同等の環境負荷低減率を維持しながら、ブレーキの効きをさらに高めることができる仕様に進化しています。このブレーキディスクは、ディスク製造工程での熱処理を廃止することによって、製造時のCO2排出量を約50%削減する革新的な技術を採用しています。
また、ディンプル状の小孔が設計された摺動部を置くことで、パッドクリーニング効果とクラック耐久性を両立させることに成功しました。
チームスズキCNチャレンジの挑戦
鈴鹿8耐でのレースを通じて、スズキは環境性能技術の向上を目指しています。サンスターはその協力パートナーとして、ブレーキパッドの新開発においても東海カーボン株式会社と協力し、温度変化による摩擦係数の変化を最小限に抑えた改良を実現しています。これにより、ブレーキパッドの製造においても約15%の摩耗量削減を達成し、低ダスト化を実現しました。
サステナブルな未来への貢献
サンスターは、カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミー実現に向けた環境目標を掲げています。具体的には、全製品の開発と事業活動を通じて、環境負荷の低減を目指しています。これは、サステナビリティ活動の一環として、企業の責任を果たす重要なステップと位置づけられています。また、サンスターのブレーキディスクは1961年から二輪メーカーにOEM部品として供給されており、数々のレースでも採用されて勝利を収めています。
サンスターグループの進化
サンスターグループは、1932年に自転車部品の卸売からスタートし、その後、紙辞書だけでなく、オーラルケアや健康食品、化粧品へと事業を拡大してきました。自動車や建材向けの接着剤・シーリング材、金属加工部品の製造なども手掛け、グローバルなフィールドで活躍する企業に成長しています。
サンスターは、鈴鹿8耐においてその革新的なブレーキ技術を披露し、未来の持続可能なレース活動に向けた重要な取り組みを進めていきます。サステナブルなレースの可能性を広げるサンスターの挑戦に、今後も注目が集まります。