トリニティ・テクノロジーが中国銀行と提携し家族信託サービスを展開

はじめに

日本は急速に超高齢化が進んでおり、これに伴って様々な社会的課題が顕在化しています。その中でも特に重要な問題となっているのが、認知症による「資産凍結」です。この問題は、認知症に罹患した高齢者が自らの預貯金を引き出したり、自宅を売却することができなくなる状態を指し、ご本人はもちろん、その家族の生活にも深刻な影響を及ぼします。そこで、トリニティ・テクノロジー株式会社が中国銀行と業務提携し、新たに提供することとなった家族信託サービス「おやとこ」が大きな期待を寄せられています。

業務提携の背景

2025年10月23日、トリニティ・テクノロジーは中国銀行との間で業務提携を締結しました。トリニティ・テクノロジーの代表取締役社長CEOである磨和寛氏は、中国銀行が地域のトップバンクとして信頼されている存在であり、提携を通じて地域社会に貢献できることを誇りに思っていると述べています。この提携により、家族信託サービスをより多くの人に届けることができ、超高齢社会に向けた大きな一歩を踏み出すこととなります。

家族信託「おやとこ」について

「おやとこ」は、家族信託を中心にしたサービスで、高齢化社会における資産管理の新たな形を提案しています。具体的には、専門家が信託契約の組成コンサルティングを行い、その後の信託された資産をアプリで簡単に管理できるという利便性があります。このように、コンサルティングとSaaS（Software as a Service）を組み合わせたサービスは、日本国内では初の試みで、特に高齢者とその家族にとって心強いサポートとなります。

認知症と資産凍結の問題

認知症患者数は年々増加しており、2020年には約630万人に達したとの推計もあり、2050年には1,000万人以上になると予測されています。認知症を持つお年寄りが増える中で、資産の凍結問題も深刻化しています。2030年には、国民総資産の約10%、すなわち約200兆円が認知症患者により保有されると言われており、これは経済的にも大きな影響を及ぼすでしょう。こうした中、「おやとこ」のサービスは、認知症による資産凍結のリスクを軽減する重要な役割を果たすことになります。

会社概要

トリニティ・テクノロジー株式会社は、2020年に設立された企業で、使命として超高齢社会の課題を解決し「ずっと安心」の世界を作ることを掲げています。東京都港区に本社を構え、家族信託サービスや相続手続きのDX化など、多岐にわたるサービスを提供しています。詳細は公式ウェブサイト（トリニティ・テクノロジー）でご確認いただけます。