LINEヤフーコミュニケーションズ、総務DXの特別審査員賞受賞
LINEヤフーコミュニケーションズ株式会社は、社内サポートDX施策「総務発のスマートサポート革命『SFINQS(スフィンクス)』」が「総務アワード2025」の特別審査員賞を受賞したことを発表しました。この施策は、総務部門が推進し、月に1,300件の社内問い合わせを効率化することを目的として導入されました。実際には、約6割の問い合わせを削減し、対応満足度は95%以上という成果を得ています。
総務アワード2025とは
「総務アワード2025」は、企業の総務部門による革新的な取り組みを表彰する制度で、初回となる今年には100件を超える応募がありました。入賞したのは12件、審査員賞は4件、特別審査員賞は1件で、その中で当社は特別審査員賞を受賞しました。
審査員の評価コメント
企業の進化においては、迅速な意思決定と実行を支える「リアルオプション戦略」が求められます。この戦略は、現代社会において変化に迅速に対応する能力が重要で、DXやAIを活用した情報連携が必要不可欠だという評価がありました。今回のプロジェクトは、情報部門と総務部門が協力した新たな試みとして高く評価されています。
受賞プロジェクトの概要
本施策「SFINQS(スフィンクス)」の導入背景には、オフィス設備の管理だけでなく、多くの問い合わせへの対応負担がありました。月1,300件という多様な問い合わせに対して以下のような課題がありました。
- - 複数の問い合わせチャネルにより状況把握が難しい
- - 対応が担当者に依存する傾向
- - ヘルプページが多く、自己解決が難しい
これらの課題を解消するため、インシデント管理ツール「ServiceNow」を使い、効率的な問い合わせ管理が可能な「SFINQS」を構築しました。これにより、業務の効率化と社員の利便性向上を図りました。
施策の内容
「SFINQS」では、社内問い合わせを一元管理し、迅速な問題解決を支援するために以下の機能を導入しました:
- - 問い合わせチャネルの一本化
- - ナレッジ検索機能で自己解決を促進
- - 問い合わせ状況の可視化やレポーティング
また、ユーザー体験にも配慮し、初めて使う社員でも迷わず利用できるような画面設計を施しています。
ユーザーへのメリット
社員は「SFINQS」への一本化により、分かりやすく問い合わせが可能になります。質問を入力することで関連ナレッジが表示され、自己解決を促進。更に、自身の問い合わせ履歴も確認でき、同じ質問を繰り返す必要がなくなります。
問い合わせ窓口のメリット
窓口担当者にとっては、問い合わせ内容からチケットが自動生成され、引き継ぎがスムーズになります。また、対応状況をチーム内で一元管理でき、ナレッジの蓄積ともなり得ます。
成果と効果
定量的成果
- - 導入から2カ月で9割の問い合わせが「SFINQS」を経由
- - 自己解決により約1,300件あった問い合わせが約500件に減少
- - ナレッジ閲覧による自己解決率は50%超
- - 初回返答率は90%、対応漏れはゼロ
- - 対応満足度は95%以上
定性的成果
- - 自動レポート機能により明確な問い合わせ傾向が把握可能
- - 事前のナレッジ整備によりピーク時の問い合わせを抑制
- - 履歴の可視化がチーム間の連携を強化
このように、「SFINQS(スフィンクス)」は、多くの企業における総務部門のデジタル化を促進し、社員へのサポートを一新する重要な取り組みとなっています。今後も、多くの企業にとってのモデルケースとなることでしょう。