カスタマーサクセスの現状と企業の意識調査が明らかに
バーチャレクス・コンサルティング株式会社(本社:東京都港区)の取り組みである「2024年カスタマーサクセスに関する実態調査」の結果が発表され、その内容が業界内外で注目を集めています。本調査は、全国の20歳から65歳の有職者53,110人を対象に実施されました。前回の調査からの比較も行われ、企業のカスタマーサクセスに対する意識や取り組みの効果について明らかになりました。
認知度の現状
調査によると、「カスタマーサクセス」という概念をよく理解している人はわずか2.5%に過ぎません。この数値は前年よりも微増しましたが、依然として多くの企業の経営者がこの言葉を聞いたことさえないという現状があります。特に、経営層においては8割以上がカスタマーサクセスを知らないという結果が出ており、業界の啓蒙活動の必要性が伺えます。
効果の実感
一方、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業の中では、61.0%がその効果を実感していると回答しました。この割合は昨年よりも5.8ポイント増加し、過去3年間で最も高い数字となっています。取り組み期間別に見ると、1年未満の場合は効果を感じている人の割合が減少したものの、3年以上は高い割合を保っていることが興味深い結果です。これにより、最近では短期間で効果を感じられる企業が増加している一方で、取り組みを続けても効果を体感できない企業が存在することも示されています。
経営層の意識
経営層の意識も注目すべき項目です。71.1%が「直近一年でカスタマーサクセスの必要性を感じるようになった」と回答しており、業務の重要性を強く認識しているようです。「必要性を感じない」とした人はわずか3.8%という結果からも、カスタマーサクセスの重要性が企業文化に根付いてきていることが伺えます。
サブスクリプション型ビジネスとの関連
特にサブスクリプション型商材を扱う企業では66.7%がその効果を感じているのに対し、取り扱いがない企業では47.4%の人々が効果を実感しています。この結果は、サブスクリプション型ビジネスとカスタマーサクセスが相性が良いことを改めて示しています。
今後の取り組み
バーチャレクスでは、企業のカスタマーサクセスに関する課題に対して、ワークショップやコンサルティング、テクノロジーサービス、オペレーションサービスなど様々な支援を行っています。特に、カスタマーサクセス初心者向けの入門ガイドや状況診断を無料で提供しており、企業の理解促進に力を入れています。さらに、情報提供サイト「カスタマーサクセス for Succession」では、カスタマーサクセスに関する原則や用語集など役立つ情報が満載です。
結論
カスタマーサクセスは今後のビジネスにおいてますます重要な役割を果たしていくと考えられます。その成功には、企業の経営層がしっかりとその必要性を理解し、実行に移すことが求められます。今回の調査結果は、その一助となることでしょう。