ソラコムが国際会議で示した次世代通信の可能性
株式会社ソラコムが、2026年11月10日に東京で開催されるAutomotive Edge Computing Consortium(AECC)の国際会議「All-Member Meeting」において、同社の仕掛ける次世代通信プラットフォーム「IRIGATE」の遠隔操作デモを行うことを発表しました。このデモは、コネクテッドカー向けに開発されたもので、自動運転技術の実用化に向けた重要なステップとなります。
AECCは、自動車業界の革新を目指す非営利のコンソーシアムで、モビリティサービスの向上や安全性、効率性の強化を目指しています。特に、ビッグデータを活用することでインテリジェントな運転が可能になることが期待されています。
車両のライフサイクルは一般的に20年以上とされ、長期にわたって使用されるため、通信インフラが重要です。急速に進化する技術の進展とともに、車両での多様なサービス展開も求められています。そのため、安定した通信環境は必須の要素と言えるでしょう。
IRIGATEは、AECCが推進する実証プロジェクトの中でも特に注目されており、コネクテッドカー向けに自動車メーカーが開発した新しい通信プラットフォームです。これにより、クラウドベースの管理システムを通じて、車両は常に通信状態を維持し、異なる回線にスムーズに切り替えができます。この仕組みは、遠隔地からの操作を行う際に非常に重要です。
特に、All-Member Meetingでのデモでは、車両に設置されたカメラを遠隔から操作するシナリオが示されます。実際には、接続中のUSBドングルを取り外しても、他の回線に切り替えられることを視覚的に確認することができます。この機能は、信頼性の高い遠隔操作を行うための鍵となり、次世代モビリティサービスの基盤を形成します。
ソラコムは2024年5月にAECCに参加し、MNOや自動車メーカー、関連標準団体と連携しながら、将来のコネクテッドカーに求められる新しい技術や標準の構築に取り組んでいます。AI/IoT通信プラットフォームであるSORACOMを駆使し、迅速な通信インフラを実現することで、コネクテッドカーの技術革新を進化させる役割を果たしています。
IRIGATEの名称は、「Intelligent(知的な)」「Replaceable(交換可能な)」「Interconnections(相互接続)」の頭文字を取った言葉であり、さらに「Irrigate(灌漑)」との響きも持っています。この名称は、車両のライフサイクル全体で安定した通信を提供するというビジョンを凝縮しています。
AECCについては、数十億台の車両に関連したデータ通信ニーズに応じるために業界のリーダーが結集したコンソーシアムで、インテリジェントカーサービスに必要な大容量データを効率よくサポートする方法を模索しています。
ソラコムは、世界中の企業や産業においてIoT通信の新たな可能性を広げるものであり、多様な分野におけるデジタル化を進める役割を果たしています。次世代通信技術が自動車産業にどのような影響を与えるのか、注目が高まります。アイデアや技術の結集によって、未来のモビリティがより快適・安全になっていくことを期待しています。