不動産業務を一新するAI『WHERE』の新機能
株式会社Penetratorは、東京都文京区に本社を置く、宇宙から発信した斬新な不動産探索AI『WHERE』に新たな機能を追加したことを発表しました。この新機能には、建物謄本取得機能と、建物登記の追跡アラート機能が含まれ、これにより、より一層の業務支援と業務効率化が図られています。
不動産業界の新たな挑戦
『WHERE』は、これまで土地の仕入れに特化したサービスを行ってきましたが、それに加え、建物に関するデータも手に入れることが可能になりました。この機能追加により、建物売買仲介、賃貸管理リノベーション事業者、そして投資ファンドなど、直接的に建物と関わるいくつかの新しい領域にも対応しています。これまで難しかった区分所有マンションや借地上の建物の情報収集が可能になることで、不動産業界の業務の幅が広がります。
新機能の詳細
具体的には、以下の3つの機能が新たに追加されました:
1.
建物所有者情報/全部事項の取得機能 これは建物の登記簿である建物謄本から、所有者の氏名や住所などを迅速に取得できる機能です。土地の所有者と建物の所有者が異なる場合でも、的確なアプローチが可能になります。
2.
建物登記追跡アラート機能 こちらでは、相続や所有権の移転など、登記の変動を追跡し、通知を受けることができる機能です。特に、区分所有マンションの状況を把握し、営業タイミングを見極めるのに役立ちます。
3.
営業支援機能 取得した建物謄本情報をクラウドで管理し、営業リストの自動更新やアプローチ履歴の集約が可能です。これによって、営業プロセスの効率化が図られ、より高い精度での業務遂行が期待されます。
この新機能は、建物を扱う業者のニーズを反映したものであり、実際に営業を行う方々の声を元に開発されました。土地情報だけでなく、建物情報も一元的に扱えるようになることで、業務がよりスムーズに進行することでしょう。
AIと衛星データの融合
『WHERE』の特徴は、衛星から取得した撮影データとAIを駆使して、これまで現地視察が必要だった不動産情報を、瞬時にリモートで取得することにあります。これにより、業界は根底から変わる可能性を秘めています。今後は、所有者情報と衛星データ、AI分析を組み合わせた高度な物件探索機能の提供も計画されています。これにより、都市部における再開発候補地や、投資価値の高いエリアを明確に可視化することができるようになるでしょう。
会社のビジョン
株式会社Penetratorは、「宇宙から地球の不動産市場を変える」というビジョンを掲げて、JAXA出身のスタートアップとして設立されました。創業者である阿久津岳生氏は、これまで8社の不動産関連企業を経営した経験を生かし、宇宙技術を駆使して不動産取引の革新に挑んでいます。『WHERE』を通じて、「宇宙×AI」の新たな価値を創出することを目指しています。
今後は、ユーザーからのフィードバックを基に更なる機能開発を行い、業界のデジタルトランスフォーメーションを推進していく考えです。こうした取り組みは、ますます進化する不動産業界において、Penetratorが重要な役割を果たすことでしょう。