モルゲンロットの新たな挑戦
2023年、モルゲンロット株式会社が環境省による「革新的な省CO2型環境衛生技術等の実用化加速のための実証事業」に選ばれました。このプロジェクトは、デジタル基盤の省エネ化に関する新技術の実現可能性を探るためのものです。モルゲンロットは、データセンターの省エネ化に向けた技術開発を進めることで、脱炭素社会の早期実現に寄与します。
事業の目的と背景
この実証事業の主な目的は、デジタル技術を活用して新しいライフスタイルを促進することです。特にデータセンターの省エネ化に関連した新技術の調査・検討を行います。モルゲンロットは、HPC(高性能計算)ジョブマネジメントやパブリックGPUクラウドサービスを提供する中で、サーバーの稼働率最適化や消費電力削減に注力してきました。これにより、データセンター運用のさらなる最適化が求められています。
モルゲンロットの役割
このプロジェクトにおいて、モルゲンロットは、省エネ化およびCO2削減に貢献するために、サーバー稼働管理やエネルギーリソース管理の最適化技術の開発に取り組みます。具体的には、基礎情報の管理手段やジョブスケジューリング最適化機能、運用要件定義を行い、複数のデータセンターを対象とした多目的最適化機能を開発します。これにより、社会実装によるCO2削減効果を検証することを目指します。
環境省の支援とモルゲンロットのビジョン
採択に際して、同社の執行役員CTO、伊藤 寿のコメントも注目に値します。彼は、エネルギー消費量の増加に伴い、国内データセンターの整備が急務であると述べました。また、再生可能エネルギーを用いた新型データセンターの導入や運用最適化を通じて、経済安全保障の観点からも地方分散型データセンターの推進が重要であると考えています。このプロジェクトが、国の方針に沿った新たな運用体制を確立する手助けになることを期待しています。
モルゲンロット株式会社について
モルゲンロットは、東京都千代田区に本社を構え、2019年4月に設立されたスタートアップ企業です。「必要な時に必要な分だけ計算力にアクセスできる世界を実現する」というミッションのもと、企業の計算リソースの可視化や管理、最適化を進めています。企業や研究機関での計算力の需要が急増する中、同社はその不足を解消すべく、計算力のシェアリング経済モデルの確立を目指しています。
今後も、モルゲンロットの技術開発と社会実装が、新しいエネルギー社会の形成に向けた鍵となるかもしれません。彼らの取り組みに注目が集まる中、さらなる進展が期待されます。