シナネンとグローバルエナジーが手掛けるマイクロ風力発電
2020年2月、シナネン株式会社が設立したSinagy Revo株式会社は、微風でも効果的に発電ができるマイクロ風車の開発に取り組み、再生可能エネルギー事業に新たに参入しました。このプロジェクトは、シナネンがグローバルエナジー株式会社と協力して進められています。
マイクロ風車の開発背景
日本国内での小型・マイクロ風力発電は、持続可能なエネルギー源として期待されていましたが、過去には騒音問題や設置場所での事故など、多くの課題に直面していました。特に、設置が求められる自家発電の状況において、それらの問題をクリアするための研究開発には長い時間が必要でした。
グローバルエナジーは、創業以来、風車の研究開発に努めてきた結果、平均風速約1m/sで回転し、2m/sで発電が開始されるマイクロ風車の開発に成功しました。
協業の目的と目指す未来
シナネンは、化石エネルギーから再生可能エネルギーへのシフトが進む中、グローバルエナジーが開発したマイクロ風車の市場に着目し、エネルギーソリューションとしての新たな価値を提供するために協業を決定しました。
このマイクロ風車の特徴として、剛性を備えた超軽量ブレードと特殊な形状により、高い発電効率と静音性が実現されています。Sinagy Revoでは、ポール型完全独立電源装置や屋上用風力発電装置などからなる製品ラインナップを開発・販売していく方針です。
ポール型完全独立電源装置
新しく開発されるポール型完全独立電源装置は、防犯カメラやLED照明、通信装置、小型蓄電池を搭載し、災害時の電源インフラとしても活用が期待されます。全国約75,000ヵ所の避難所に設置することで、停電時の照明確保や安否確認の通信ネットワーク提供が可能となり、避難者に安心感を提供します。
また、スマホやPCから避難所の状況を確認できるため、自治体の防災体制を効率化する効果も期待できます。さらに、再生可能エネルギーを利用することで、企業のSDGsやBCP対策にも寄与することができるでしょう。
さらなる挑戦へ
今後、シナネンはエネルギーソリューション企業としての役割を果たしながら、既存ビジネスの拡大だけでなく、再生可能エネルギー分野での新たな技術開発や事業展開にも挑戦していく予定です。マイクロ風力発電事業は、その一環として重要な位置を占めることでしょう。
Sinagy Revoの基本情報
- - 設立: 2020年2月
- - 代表取締役社長: 進藤 裕司
- - 資本金: 1億5000万円
- - 所在地: 東京都港区三田
- - 事業内容: マイクロ風車の開発・製造・販売など
マイクロ風車の特長
1.
高効率発電: 特許を取得したブレード形状によって、平均風速1m/sで回転します。
2.
静音性: 最大回転時の風切り音は30db程度で、静かな環境でも設置可能です。
3.
安全性: 強風時でも一定回転数を保って発電できる制御システムを持っています。
4.
特殊軽量素材: ブレードの軽量化に成功し、低風速での発電が可能になっています。
シナネンとSinagy Revoのこれからの動向には、目が離せません。