カシミヤ産業の未来
2025-09-18 08:48:26

持続可能なカシミヤ産業の新たな拠点、内モンゴルに誕生

持続可能なカシミヤ産業の新たな拠点、内モンゴルに誕生



近年、持続可能な農業や畜産業の重要性が高まる中、ホリゾン株式会社が内モンゴルの烏拉特中旗に新たなカシミヤ産業の拠点を設立しました。この施設は、地域の牧場管理と研究活動を通じて、持続可能なカシミヤ産業のモデルを作り上げることを目指しています。

カシミヤの未来を支える新施設の完成



ホリゾン株式会社(東京都墨田区)の現地法人であるノースピーステキスタイルが、内モンゴルの烏拉特中旗でカシミヤ山羊の地域牧場管理拠点を開設しました。本施設は烏拉特中旗農・畜産業局のサポートを受けており、地域の全てのステークホルダーが豊かな生活を享受できるサプライチェーンを構築することを目指しています。

この新たな施設では、特に飼育管理やトレーサビリティに重点を置いており、透明性のある製品供給を実現しています。カシミヤの生産過程で得られるデータは、牧民や関係者と共有され、共同で持続可能な取り組みを推進していきます。

牧場の研究機関とその役割



さらに、牧場管理施設内には研究所も併設されています。この研究施設では、内モンゴル政府の支援を受けた各大学の研究者が集まり、カシミヤヤギの飼育方法や生活環境に関するマニュアルを作成しています。このマニュアルは、地域の牧民家族と共有され、産業の持続可能性を支える基盤となります。また、定期的に行われる会では、その内容を徹底的に共有する場となっています。

この取り組みは、1140の牧民家族との連携からスタートしており、2030年までに地域全体の4000の家族へと広げていく計画です。

環境に配慮した冷凍精液の応用研究



この新たな拠点では、世界初となるカシミヤヤギの冷凍精液応用研究も行われています。内モンゴル農業大学や中国農業大学などの研究機関が参加し、生態牧場を活用した研究が進行中です。各地域に合わせた飼育環境を採用し、それぞれの地域特性に応じた品種改良を目指しています。

地域経済の活性化



地域の雇用創出と経済の活性化も、この新施設の重要な使命です。整毛加工を地域内で行うことで新たな職を生み出し、原材料の売買を通じて地域の経済を活性化させることを狙いとしています。都市部から遠く離れたこの地域では、他の産業が少なく、貧困が深刻な問題となっていましたが、持続可能なカシミヤ産業の導入によって新たな可能性が開かれることが期待されています。

持続可能な産業の実現へ



気候変動や草原の砂漠化が進む中、牧民たちの環境に対する課題はますます深刻化しています。また、高齢化や後継者不足といった問題も顕在化しており、経済の安定が求められています。ホリゾン株式会社と地域の牧民たち、行政や研究者が協力してこれらの課題に取り組むことで、持続可能なカシミヤ産業の実現に向けた道を切り開いています。

このプロジェクトは、約3年の構想を経て2019年に研究牧場を開設し、放牧飼育の向上に努めています。全てのステークホルダーが恩恵を受ける透明性のある生産背景を構築し、持続可能な社会を実現するための一歩を踏み出したと言えるでしょう。

ホリゾン株式会社について



2002年に設立されたホリゾン株式会社は、カシミヤ製品の企画・販売を手がけています。2006年には内モンゴルにノースピーステキスタイルを設立し、製品の一貫生産を実現。持続可能なカシミヤ産業の推進に向けた取り組みを進めています。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

会社情報

会社名
ホリゾン株式会社
住所
東京都墨田区京島1-27-9
電話番号
03-6231-9518

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。