令和7年度学術情報基盤実態調査結果を報告、大学図書館とネットワーク環境の改善状況を解説
令和7年度学術情報基盤実態調査結果の概要
文部科学省は、国公私立大学における図書館やコンピュータ・ネットワーク環境の現状を把握するため、毎年「学術情報基盤実態調査」を実施しています。本稿では、令和7年度の調査結果を中心に、図書館の資金動向やネットワーク環境の整備状況などについて詳述します。
大学図書館の現状
資料費の変動
令和6年度における大学図書館の資料費は757億円で、前年よりも10億円の増加が見られました。この中で、紙媒体にかかる経費は200億円で、前年に比べて10億円減少しました。対照的に、電子媒体にかかる経費は433億円となり、前年よりも19億円の増加が確認されています。これにより、大学図書館における情報のデジタル化が進んでいることが考えられます。
オープンアクセスの拡充
調査では、オープンアクセスポリシーを策定している大学が298大学に達し、全体の36.5%を占めています。これは前年より83大学増加しており、オープンアクセスを促進する動きが強まっています。この政策により、研究成果の公開が進み、学術コンテンツへのアクセスが向上しています。
コンピュータ及びネットワーク環境
ネットワークの整備状況
学内ネットワークを整備している816大学のうち、通信速度10Gbps以上の回線を持つ大学は400大学、つまり49.0%に達しています。これは前年より12大学の増加です。また、対外接続を行っている816大学の中で、同様の高速回線を保有する大学は383大学、全体の46.9%を占めており、こちらも前年より18大学の増加が見られました。
研究データポリシーの整備
研究データを管理・活用する方針についても調査が行われ、364大学が研究データポリシーを策定しています。これは全体の44.6%にあたります。また前年と比較して106大学の増加が確認されており、研究データの重要性が高まっていることが示されています。
今後の展望
今回の調査結果を受けて、大学図書館やネットワーク環境の充実は引き続き重要な課題です。特に、電子媒体への移行やオープンアクセスの普及は、研究成果の広範囲な共有に寄与するでしょう。また、高速ネットワークの整備は、大学における教育・研究活動の質の向上に直結します。文部科学省は、こうした情報を基に更なる支援策を検討することが求められています。今後も、大学の学術情報基盤がどう進化していくのか、注視していきたいと思います。