職人たちの実態調査から見る工具購入トレンドとプライベートの楽しみ

職人たちの実態に迫る調査結果

近年、自然災害の影響で復旧作業が続く中、建設・建築業界の職人の不足が深刻さを増しています。その一方で、職人たちがどのような道具を使い、どんな生活を送っているのかが気になるところです。今回は株式会社アップガレージが実施した「職人の実態調査」の結果をもとに、職人のリアルな生活や道具に対する考え方を掘り下げてみましょう。

職人の年収

まず、職人の年収について調査した結果は、興味深いものでした。回答者のうち、最も多いのは『400万〜500万円未満』の23.3%であり、次いで『300万〜400万円未満』が19.7%、『500万〜600万円未満』が18.4%、そして『600万〜800万円未満』が15.9%でした。このデータから、職人業は安定した収入源である一方で、多くの職人が経済的余裕に苦しんでいる現実も伺えます。

道具の入手先

次に、職人が使用する工具の入手先について。調査結果では、なんと58.2%の職人が『ホームセンター』で工具を購入していると回答しました。次いで『インターネット通販サイト』が16.5%、『メーカーから直販』が12.6%、『金物屋』が9.9%と続きます。昔とは異なり、インターネットの普及によって多様な選択肢が増えていることがわかります。

また、どのような工具が人気かも注目を集めました。特に『インパクトドライバー』は61.8%の支持を得ており、次いで『釘打ち機』が12.2%、『丸ノコ』が9.6%、『ラチェットレンチ』が9.1%と続きました。これを踏まえると、職人たちが実務で使う道具には高い機能性が求められていることがわかります。

新品 vs 中古

興味深いのは、職人たちが工具の新品・中古のどちらに重きを置いているかです。質問に対し、61.0%が新品にこだわりがあると回答した一方で、61.4%が中古にも興味があると答えました。つまり、職人たちは自分にフィットする良質な道具を求める傾向があるようです。

趣味生活と車・バイク

職人の生活に目を向けると、趣味として『車/バイク』を楽しむ方が29.4%に上ることがわかりました。ほかにも、『旅行』（24.2%）、『スポーツ』（18.0%）、『ゲーム』（9.4%）といった選択肢がありました。特に車やバイクは、仕事においても84.5%の職人が日常的に利用しているとのこと。仕事にも趣味にもかかわらず、車やバイクが共通する存在であることがわかります。

カスタマイズへの関心

また、職人たちは車やバイクをオリジナルにカスタマイズすることが多いようです。カスタマイズの具体例としては、仕事道具をたくさん積めるように内装を変更したり、仕事の効率性を高めるために荷台に自作の棚を設置することなどが挙げられます。こうしたこだわりは、使う人のことを考えた自分流のスタイルを実現させるための重要な要素と言えるでしょう。