アートと健康:英国事例
2023-08-07 14:00:01

アートと健康:英国ミュージアムのウェルビーイング事例に学ぶ

アートと健康:英国ミュージアムのウェルビーイング事例に学ぶ



近年、アートが人々の健康と幸福(ウェルビーイング)に与える影響に関する研究が盛んに行われています。世界保健機関(WHO)も、アートが認知症予防や社会的孤立の軽減に効果がある可能性を示唆する報告書を発表しています。

この流れを受け、東京藝術大学とブリティッシュ・カウンシルは、共創フォーラムVol.1「Art, Health & Wellbeing −ミュージアムで幸せ(ウェルビーイング)になる。英国編」を開催しました。本フォーラムでは、英国の主要美術館の専門家らが、アートを通じた健康増進へのアプローチについて講演を行いました。

フォーラムの内容



フォーラムは、国立新美術館講堂にて2023年10月8日(日)に開催されました。テート美術館、マンチェスター博物館、ナショナル・ミュージアムズ・リバプールなど、英国を代表する美術館の専門家らが、ビデオ出演や現地からの参加で講演を行いました。

講演では、各美術館における具体的な取り組みが紹介されました。例えば、マンチェスター博物館のエスメ・ウォード氏とマンチェスター市立美術館のルス・エドソン氏は、博物館が地域住民の健康増進にどのように貢献しているかについて事例を交えながら解説。ナショナル・ミュージアムズ・リバプールのキャロル・ロジャーズ氏とテート美術館のマーク・ミラー氏は、それぞれの美術館でのユニークな取り組みについて発表しました。

さらに、ダイアローグ・セッションでは、東京藝術大学の伊藤達矢氏と国立アートリサーチセンターの稲庭彩和子氏をファシリテーターに迎え、活発な議論が展開されました。ダリッジ・ピクチャー・ギャラリーのジェーン・フィンドレー氏、東京都美術館の藤岡勇人氏も参加し、アートと健康、そしてウェルビーイングに関する多角的な視点が共有されました。

参加者の声



参加者からは、「英国の美術館における実践事例を知ることができ、大変有益だった」「アートと健康の関連性を改めて認識する機会になった」「今後の活動に活かせるヒントを得ることができた」といった声が聞かれました。

フォーラムの意義



本フォーラムは、アートと健康、そしてウェルビーイングという重要なテーマに関する国際的な議論の場を提供しました。英国の成功事例を学ぶことで、日本の美術館や関連機関が、今後、アートを活用した健康増進活動を推進するための指針を示すものとなりました。

国立アートリサーチセンターの活動



本フォーラムを主催した国立アートリサーチセンターは、2023年3月に設立されたばかりの組織です。「アートをつなげる、深める、拡げる」をキーワードに、国内外の美術館や研究機関との連携を強化し、アートを通じた社会貢献を目指しています。

今後の展望



本フォーラムでの議論を踏まえ、国立アートリサーチセンターは、今後、アートと健康に関する研究をさらに深め、具体的な活動に繋げていく予定です。また、国内外の美術館や関連機関とのネットワークを構築し、国際的な連携を強化することで、アートを通じた社会貢献をより一層推進していく予定です。

まとめ



アートと健康、そしてウェルビーイングというテーマは、現代社会においてますます重要性を増しています。今回のフォーラムは、その重要性を再認識するとともに、アートの力を活用した新しい社会貢献の形を示唆するものでした。今後の展開に期待したいです。

会社情報

会社名
独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター
住所
東京都千代田区九段北1-13-12北の丸スクエア2階
電話番号
03-4570-2273

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