岩手県のヘラルボニー、カンヌライオンズでの快挙を知事に報告
2025年6月16日から20日まで、フランスのカンヌで開催された「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」において、株式会社ヘラルボニーが「Glass: The Lion for Change」部門でゴールド賞を受賞しました。これは、障害のあるアーティストたちのクリエイティブな力を世界に知らしめる意味でも大きな意義を持つ成果です。
受賞直後の6月25日、ヘラルボニーの代表取締役である松田崇弥と松田文登、そして契約作家である小林覚が岩手県知事の達増拓也氏にこの喜びを報告しました。知事は「世界的な舞台でゴールドを受賞したことは大きな快挙です」と絶賛。また、ヘラルボニーの企業理念や地域とのつながりについても高く評価し、透明性を持つインクルーシブな経済の実現に向けた同社の進歩を称賛しました。
ヘラルボニーの挑戦と今後の展望
ヘラルボニーは、「異彩を、放て。」という理念のもと、障害についてのイメージを変えるためにクリエイティブなアプローチを続けています。今回の受賞は、これまで積み上げてきた努力の結晶であり、同時に地域社会への感謝の意を表す機会でもあります。企業の行動指針である「誠実謙虚」を大切にしながら、ヘラルボニーはこれからも地域の一員として、多様性に富んだ文化を育てていく考えです。
また、ヘラルボニーは受賞を記念して、新たに特設コーナーを設置しました。小林覚の作品が展示され、多くの方にその魅力を直接体験してもらえる機会を提供しています。この特設コーナーは、ヘラルボニーの公式店舗であるISAI PARKにあり、クリエイティブな発信地としての役割を果たします。
知障害者の活躍を促進する場
ヘラルボニーの目指す方向性は、障害のあるアーティストに多くの可能性を提供することです。カンヌライオンズの舞台で知的障害のある小林覚が作品を展開したことは、世界的に見ても革新的な出来事であり、彼の成功は多くの人々に希望を与えています。創業から7年の長きにわたり、150名を超える作家たちが支え合いながら、社会的な変革を起こすための力を結集してきました。
さらに、今回の受賞に連動して、ヘラルボニーでは全商品に対して期間限定で通常の2倍の作家報酬を提供するキャンペーンが実施されています。これは、アーティストへの感謝の気持ちを形にするもので、多くの人々がこの感謝の輪を広げるきっかけとなるでしょう。
受賞記念イベントと今後の影響
カンヌライオンズでの受賞を記念して、ISAI PARKではカンヌライオンズ2025でのゴールドトロフィーを展示します。この展示は、2025年6月28日から8月4日まで行われ、訪れた方々は受賞の栄光を目の当たりにすることができます。また、この期間中には、新メニューが加わるなど、ISAI PARK全体が活気にあふれた場所になることを目指しています。
ヘラルボニーは、今後も岩手を拠点にしながら新たな文化を育み、地域との結びつきを大切にしていく方針です。アートを通じて、福祉の在り方や地域への還元を実現することで、誰もが共に輝ける未来を創造していくことを約束します。私たちの志と成果を、一人でも多くの方に伝えられるよう、努力していきます。