建設業退職金共済制度の電子申請方式普及に向けた新たな試み
コムテックス株式会社は、建設業退職金共済制度の電子申請方式の普及に向けて、独立行政法人勤労者退職金共済機構の関連組織である建設業退職金共済事業本部と共同で活動をしています。2020年10月に改正中小企業退職金共済法が施行され、従来の証紙貼付方式に加え、電子申請方式が新たに導入されました。しかし、電子申請方式の普及が進まず、現在でも従来の手法に依存しているのが現状です。
電子申請方式のメリットと課題
電子申請方式には、金銭的負担を軽減するための利点が多く存在します。例えば、金融機関での証紙購入が不要になり、煩雑な証紙の貼付や消印、共済証紙の受取簿の記入も省けます。それにもかかわらず、利用はわずか5%にとどまっています。そのため、コムテックスは「キャリアリンク」を通じて、データ連携の試行に参加し、実際の運用を通じて普及のための課題を解析しています。
コムテックスが目指すデータ連携
コムテックスは、電子申請方式の普及を目指し、まず現在の課題を把握するためにユーザーへのアンケート調査を実施しました。その結果、多くの利用者がパソコンの使い方に不安を感じていたり、操作に対する習熟度が低かったりすることが明らかになりました。このフィードバックを受けて、「キャリアリンク」に就労実績ファイル連携機能を追加し、利用者が簡単に業務を行えるように工夫しました。
使いやすさを追求した「キャリアリンク」
「キャリアリンク」は、CCUS認定の入退場管理システムで、多くの建設会社が採用しています。このシステムでは、技能者が携帯電話で入退登録を行うだけで、あらかじめ登録した就労実績を自動的に反映させることが可能です。これにより、パソコン操作が苦手な利用者でも容易に業務を進めることができ、毎月の管理業務が大幅に軽減されるのです。
ユーザーからの好評
データ連携の試行に参加している建設会社からのフィードバックも好評です。「これまでパソコンを使わない下請け業者がいたが、今では運用が楽になり、辞退することなく掛金を納付できるようになった」との声があります。また、「電子」という言葉に対する抵抗感も薄れ、実際に試してみると簡単に運用できたという感想が寄せられています。
今後の展望
今回の取り組みを通じて、コムテックスは電子申請方式の普及が如何に効率向上に寄与するかを確認しました。今後は、さらなるシステム改善を図るとともに、建退共における電子申請方式の利用拡大を目指していきます。このデータ連携の試行に興味を持つ企業は、コムテックスへ問い合わせることで支援を得られます。
コムテックス株式会社の概要
コムテックスは1989年に設立され、建設DXソリューションやITコンサルティングサービスを提供しています。建設業界に向けたITの最前線での取り組みにより、業務の効率化を図っています。詳しい情報は公式ウェブサイトをご覧ください。