マテリアルデジタルとS2Wとの業務提携
提携の背景
株式会社マテリアルデジタルが、韓国に本社を置くデータインテリジェンス企業、S2Wと業務提携を開始することが発表されました。この提携は、2025年4月25日より正式に開始され、主にサイバーセキュリティの分野での協力を目的としています。
マテリアルデジタルは、セキュリティ保護を目的としたサービス「マモレル」を既に展開していますが、今回の提携により、より高度で多様な脅威対策が可能となる見込みです。S2Wは特に地政学リスクに関連する分析に強く、これまで国際刑事警察機構(ICPO)やアジア太平洋地域の政府機関、民間企業にセキュリティソリューションを提供してきました。彼らの実績と技術は、今回の提携によってさらに日本市場での影響力を強めることが期待されています。
業務提携の内容
業務提携の内容として、マテリアルデジタルはS2Wの技術を活用し、企業やブランドのセキュリティを強化するためのさまざまなサポートを行います。具体的には、危機管理コンサルティングや実際にサイバー攻撃を受けた際のクライシスコミュニケーションまでカバーし、包括的なPR活動を支援します。
特に注目されるのは、マモレルのサービス強化です。健全性チェックから脆弱性診断、ペネトレーションテスト、侵害調査、脅威インテリジェンス、レッドチーム演習まで、各種セキュリティサービスを展開している「マモレル」は、今後さらに高度な情報資産の分析とモニタリングが可能となります。
S2Wの強み
S2Wは、独自に開発したAI技術を用いてダークウェブデータの分析を行っています。特に、2023年には世界経済フォーラムが選ぶテクノロジーパイオニア100に選ばれるほどの企業であり、世界規模での注目度は非常に高いものです。S2Wの代表、ソ・サンドク氏は、マテリアルデジタルとの協業を通じて、彼らの技術を日本市場で広めることができ、これが日本の企業や政府機関のセキュリティ対策に貢献することを期待しています。
マテリアルグループの声明
マテリアルグループの代表取締役CEO、青﨑曹氏は、S2Wとの協業によって日本のセキュリティ市場の発展に貢献できることを喜ばしく思っていると述べています。そして、両社の強みを活かし、より多くの企業に価値あるセキュリティソリューションを提供していく意気込みを語りました。
セミナーの案内
提携による協業を記念して、日本国内のAPTグループやランサムウェアグループの現状、サイバーセキュリティソリューションの活用法を紹介するセミナーが開催されます。日時は2025年5月29日14:00~15:00で、オンラインでの参加が可能です。
まとめ
今回の業務提携は、サイバーセキュリティの強化だけでなく、企業の危機管理能力向上にも寄与する重要な一歩となります。双方の技術と経験が活かされ、日本市場に新たな価値を提供することが期待されており、今後の動向が注目されます。