関通が青島中創と提携、日中物流プラットフォームを強化し在庫リスクを軽減

日中物流の新たな展望

株式会社関通は、兵庫県尼崎市に本社を置く物流企業であり、最近青島中創保税物流有限公司と業務委託契約を締結しました。これにより、日中間の包括的物流プラットフォームをさらに強化することが期待されています。双方の企業が連携することで、特に国際物流に沿った在庫拠点の多様化と分散化を実現する狙いです。

提携の背景

今回の提携は、関通が先に発表した「上海・外高橋発展公司」との協業に続くものであり、様々な物流課題への対処を目的としています。具体的には、中国からの出荷遅延や、混雑が発生している上海港に代わるルートの確保が求められている現状を背景にしています。今回の協業により、青島港と上海港の二大港湾を活用し、顧客企業の在庫リスクを軽減しつつ、より柔軟な物流戦略が支援されます。

具体的なメリット

青島中創との連携を通じて、以下の利点が考えられます：
1. 中国の主要な二大輸出港において、雇用される倉庫機能により多種多様な貨物に最適な物流サービスを提供すること
2. 山東省や華北地域の製造拠点からの集荷効率を向上させること
3. 複数の保管拠点を持つことで、欠品や在庫過多のリスクを軽減すること。

さらに、関通は尼崎倉庫において新たに保税倉庫の許可を獲得しました。これにより、日本国内でも保税貨物を効果的に取り扱うことが可能になり、顧客企業は関税や消費税を柔軟に管理できる体制が整っています。

日中物流におけるシームレスな連携

この新しい保税倉庫の導入によって、関通は青島と上海、そして日本の尼崎を結ぶシームレスな物流を確立しました。これにより、顧客企業は在庫管理の最適化や、販売計画に基づく課税の調整が可能になるという具体的な利点を享受しやすくなります。特に、シーズン変動が大きいアパレル商材や、販売計画が見えにくい商品にとって、この保税倉庫の活用は大きなメリットとなるでしょう。

今後の展望

関通は今後、深圳や広州といった中国の南部への拠点展開を進め、さらにはベトナムやミャンマーなどの国々への物流ネットワークの拡大を計画しています。また、「国境を越える日常物流」を目指して、100コンテナ／月という規模感での取り扱いも視野に入れています。こうした取り組みを通じて、越境ECやBtoB取引を行う企業に対し、幅広い物流支援体制を提供することが見込まれています。

さらに、関通は最新の物流管理システムを導入し、トレーサビリティの強化や貿易業務の電子化にも対応していく計画です。これにより、顧客企業はより効率的かつ戦略的な国際サプライチェーンを構築できるよう支援します。