i-PRO株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:尾崎祥平)は、総務省が推進するIoT機器のサイバーセキュリティ対策を強化するプロジェクト「NOTICE」に新たに参加しました。このプロジェクトは、サイバー攻撃リスクが高まる現代社会において、企業や家庭で使われるIoT機器を守るために設けられています。
i-PROは、ネットワークカメラの分野での先駆者として、常にサイバーセキュリティの向上に取り組んできました。具体的には、米国連邦情報処理標準規格(FIPS)140-2 Level3に認定されたハードウェアを搭載し、GlobalSign®社が発行する電子証明書を用いた暗号化通信を実現するなど、先進的なセキュリティ機能を持つ製品を展開しています。その取り組みが今回の「NOTICE」参画に結びついています。
しかし、IoT機器に対する意識は企業内でまだ十分とは言えず、特にサイバー攻撃に対する漠然とした認識が広がっています。多くの場合、企業の従業員は自分の会社が被害者になるリスクや、自社のIoT機器が他者への攻撃の手段になり得ることを、実感として理解していないのが現状です。
そのため、安全なネットワーク社会を構築することは重要であり、経済社会の発展にも直結する課題です。i-PROは、ネットワークカメラの国内市場においてトップシェアを維持しており、今回のプロジェクトを通じてサイバーセキュリティの啓発活動にさらに力を入れ、IoT機器に対する意識の向上を図ります。
社会的背景
特に注意が必要なのは、IoT機器と呼ばれるルーターやネットワークカメラが直接インターネットに接続されていることです。これらの機器は常にサイバー攻撃の標的になっており、一度設置した機器が新たな攻撃に対して無防備になっていることも多々あります。
IoT機器の管理は、ファームウェアのアップデートやセキュリティパスワードの変更など、定期的な見直しが求められます。しかし、放置されたIoT機器が多く存在し、これが原因で企業LANの情報漏洩や他社へのサイバー攻撃の踏み台となる事例が増加しています。また、容易に推測できるパスワードが利用されている場合、映像が第三者に見られてしまうリスクもあります。
NOTICEプロジェクトの概要
このような状況を受け、総務省が2019年に開始した「NOTICE」は、IoT機器のサイバーセキュリティ対策を強化し、攻撃の未然防止を目指しています。このプロジェクトは、総務省、情報通信研究機構、一般社団法人ICT-ISACを運営組織とし、定期的にネットワークに接続されているIoT機器を観測し、危険性を調査します。その結果、危険が検知された場合には、インターネットサービスプロバイダを通じて所有者に警告を行い、安全なIoT機器の管理方法を広報します。
i-PROは、今後もこの「NOTICE」プロジェクトを通じて、サイバーセキュリティの啓発活動を継続し、より安全で安心なネットワーク社会の実現に貢献していく考えです。また、企業や一般市民を対象に、IoT機器の安全管理についての教育を進めるとともに、具体的な対策方法を広めていくことに注力する意向を示しています。安全なネットワーク環境を構築することは、私たちの生活の質を向上させるためにも不可欠な要素です。