新たな情報公開支援システムの導入
キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)が世田谷区向けに提供を開始した「情報公開支援システム」は、官公庁における情報開示請求業務を大幅に効率化する画期的なソリューションです。世田谷区では、年間約600件の開示請求が行われており、それに伴う作業の負担が高く、特に機密情報の保護や不開示箇所の黒塗り作業に多くの時間が割かれていました。本システムの導入により、毎年約1,200人日以上の業務削減が見込まれ、作業工数を約50%削減できるという見通しが立っています。
情報公開業務の現状
日本国内では、公文書に関する情報の開示請求が年々増加しており、行政機関は手作業での黒塗り作業に追われています。これまで、行政職員はマスキングテープや市販の文書編集ツールを用い、公文書内の機密情報を不開示にする作業を行っていました。しかし、人的ミスによる黒塗りの抜け漏れや、請求者による情報漏えいのリスクも増大していました。
自動マスキング機能による効率化
新システムは、キヤノンMJグループが持つ自然言語処理技術を駆使して、公文書に含まれる機密情報の候補を自動的に抽出。これにより、社員が個別に確認する手間が省かれ、業務の効率化が進みます。また、抽出された該当箇所には柔軟な形での黒塗りができるほか、不開示理由書もワンクリックで出力可能で、迅速かつスムーズな書類作成が実現します。
安全な情報開示の実現
本システムで作成した黒塗り文書は、黒塗り部分のテキストデータを削除し、画像化してPDF形式で出力するため、請求者が黒塗り部分を復元することができず、情報漏えいを効果的に防ぐことができます。これにより、業務のセキュリティリスクを軽減しながら、迅速な対応が可能になりました。
今後の展望
キヤノンMJは、世田谷区での成功を基に、今後も公共機関などへの情報公開支援システムの提供を進める意向です。デジタルトランスフォーメーション(DX)が進むこの時代において、スムーズな情報開示業務の実現は、区民へのサービス向上に直結します。本システムの導入により生み出された余剰な時間と人手は、区民サービスの向上に充てられると期待されます。
キヤノンMJは、公共機関のデジタル変革を支援し、住民に対する安全・安心なサービスの向上を図っていくこを目指しています。
お問い合わせ情報
一般の方は、キヤノンマーケティングジャパン株式会社のITソリューション企画部までお問い合わせください。報道関係者は広報部へご連絡ください。詳細は公式ウェブサイトにてご覧いただけます。