C&Wインベストメント市況
2025-01-08 13:05:34

2024年下半期C&Wインベストメント市況レポートの注目ポイント

2024年下半期C&Wインベストメント市況レポートの分析



クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)が2024年下半期のインベストメント市況レポートを発表しました。今回は、日本の不動産市場の動向や将来の見通しについて詳しく解説します。

マクロ環境の変化と影響



日本の景気は、令和6年に発生した能登半島地震など一過性の影響を受けて、2024年の実質GDP成長率は前年比で1.5%から-0.2%に減速すると予測されています。このため、政策金利の上昇が求められる一方、負債調達金利もゆるやかな上昇を続き、投資家は注意が必要です。

海外の影響も大きく、特にアメリカにおいてはトランプ大統領の再選に伴うインフレ予想の高まりが、米国10年金利を10月以降70bps上昇させる要因となっています。この金利上昇は日米金利差を拡大させ、ドル円相場は現在150円台の半ばで推移し、円安が続いています。

不動産市場の動向



2024年下半期において、投資用不動産の年間売買取引高は前年同期比で3.4%減少の約8.7兆円になる見込みです。売買プロセスでは、特に非上場会社や機関投資家による取引が減少しており、その影響で海外投資家のシェアも減少しています。

具体的には、機関投資家が前年比で7%、海外投資家が5%の減少を記録しています。これに対し、非上場会社は同13%の減少と、取引の中で特に目立っています。これは、前年同期における法人による大規模取引の反動と考えられています。

一方で、REITや上場会社では小幅ながらも3%の増加が見られ、特にホテルやロジスティクス分野での大型取引が好調です。集中的な購入が進む住宅セクターには個人投資家の影響が見られ、特に賃貸住宅やホテルセクターはそれぞれ30%以上の増加を見せています。これは、広義の住宅セクターが投資家の注目を集めているためです。

投資の先行きと市場の変化



現在、個人投資家も活発に市場参加をしており、特に都市部の共同住宅や関連資産に対する需要が高まっています。長期的な滞在客向けのサービスアパートメントなど、居住スタイルの変化も市場のダイナミックさを増しています。これにより、共同住宅の市場参加者が広がり、バリューアッドの機会が増加しています。

ただし、築古物件に対する投資は慎重にならざるを得ません。投資資金が流入している中で、追加の設備投資が必要な物件は、そのパフォーマンス評価が必須になってきています。特に、インフレの影響を受けてキャピタル収益率が低下している一方で、インカム収益率は安定している市場状況に注意が必要です。

まとめ



クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドのレポートは、日本における不動産市場の複雑な状況を浮き彫りにしています。市場のトレンドを把握していくことは、今後の投資戦略を考える上で非常に重要です。政府の経済政策やアメリカの動向を注視しながら、変わりゆく市場に柔軟に対応していく必要があるでしょう。レポートの詳細は公式サイトからダウンロードできますので、興味のある方はぜひご確認ください。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

会社情報

会社名
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド
住所
電話番号

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。