ウンコを経済に活かす新しい視点
近年、ユニークな視点から日本の経済を立て直そうとする試みが注目されています。その中心に立つのが、4月7日に発売される『ウンコノミクス』という新書です。元時事通信社記者の山口亮子氏が手掛ける本書は、何気なく排出される「ウンコ」を経済や環境の観点で再評価し、そこに秘められた価値に光を当てます。
日本人のウンコ事情
というのも、日本人は一日に平均して200gのウンコを排出しており、80年の生涯で約6.2トンにも及びます。アメリカ人の平均が150g、イギリス人は100g程度なので、日本は世界でも有数のウンコの排出国と言えるでしょう。過去には江戸時代に農家の貴重な肥料として利用されていた時代もありましたが、現代では下水道の整備により多くは焼却されてしまっています。
しかし、最近の国際情勢の変化により、ウンコが経済資源として新たに注目されています。中国の肥料の禁輸やウクライナ危機によって、肥料の調達は困難になっていますが、ウンコは肥料や燃料としての活用が期待されています。
ウンコの再評価
実際に、すでに自動車の燃料や海苔養殖の栄養源として利用されているほか、発電やロケットの燃料としての期待も高まっています。同書では、大阪万博会場のガス爆発事故や、埼玉県八潮市の道路陥没事故といった問題から、下水処理の課題と「ウンコノミクス」の可能性を探ります。
資源に乏しい日本にとって、ウンコは貴重な未使用資源です。これをいかに価値あるものとして生かすか、その具体的な戦略が本書では示されています。
著者のプロフィール
山口亮子氏は、愛媛県出身のジャーナリストで、京都大学を卒業後、北京大学で歴史学を学んだ後に時事通信社を経てフリーランスとして活動を開始しました。農業や中国に関する取材を多く手掛け、著書には『日本一の農業県はどこか―農業の通信簿―』や共著の『人口減少時代の農業と食』などがあります。
書籍の情報
『ウンコノミクス』は、272ページのボリュームで、定価は1,045円(税込)です。ISBNは978-4-7976-8156-7です。新書ページでは試し読みも可能で、ぜひその内容を確認してみてください。日本経済の新しい視点として、『ウンコノミクス』はあなたの考えを変えるかもしれません。
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